オレオレ詐欺師の祐樹は、ある日、自分と同じ名前の孫を持つ老婆から金を騙し取る為、彼女の家を訪ねた。ところが、そこで懐かしい料理を振舞われるうち、ついつい長居をしてしまう。ふと気づくと、自分を見つめる不気味な目。恐ろしくなった彼は金も取らずに逃げ出すが、実はそこは彼の実家で、既にヤクザに殺されて死んでいた彼は、しかし未だに自分の死に気づかず、騙しにやって来たつもりで命日に戻って来ただけだったのだ。そして、彼を見つめていた目も、霊感のない母と妹のものだった。