バーバー吉野 2004-04-10

公開:2004-04-10/製作:2003年    old
 

解説

町中の少年が同じ髪形をしている田舎町で起きる騒動と、少年たちのささやかな成長をユーモラスに綴る青春ドラマ。初恋や性の目覚め、大人への反抗心など思春期を迎える少年たちの心情を繊細に描いたのは、これが長編デビューとなる荻上直子監督。PFFスカラシップ作品として製作した本作は、今年のベルリン国際映画祭児童映画部門スペシャルメンション(特別作品)に選ばれた。口うるさいが親切な吉野のおばちゃん役を、個性派もたいまさこが好演している

あらすじ

古くからの習わしにより、少年全員が同じ“吉野ガリ”なるマッシュルーム・カットにさせられている田舎町。その散髪を一手に引き受けているのが、町で唯一の床屋である“バーバー吉野”のおばちゃんこと吉野良子。吉野ガリの伝道師である彼女は、町の子供たちの行動にも常に目を光らせている。そんな彼女の息子で小学生の慶太のクラスに、ある日、東京からの転校生・坂上くんがやって来た。町の伝統に異議を唱え、自分のヘアスタイルを貫き通す坂上くん。彼と親しくなった慶太とその仲間であるヤジ、カワチン、グッチは、次第に彼に感化されていくのだが、それに気づいたおばちゃんによって、坂上くんも吉野ガリにされてしまう。そこで、彼らは脱・吉野ガリを宣言。祭りの日、町の人たちの前で髪型の自由を訴えると、果たして他の少年たちもそれに賛同する声をあげてくれた。しかし、慶太の胸中は複雑だった。「吉野ガリはまっぴらだけど、お母さんがみんなの敵になるのも嫌だ!」 翌日、5人の願いは通じ、吉野ガリは廃止されることとなった。そして、一度は淋しい思いをしたおばちゃんも、今は元気に町の人の髪を切り続けている。

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