ねじ式 1998-07-18

監督: 石井輝男
脚本:つげ義春
公開:1998-07-18/製作:1998年    old
日本
 

解説

 つげ義春の同名漫画を名匠石井輝男監督が映画化したシュールでエロティックなオムニバス。当初93年に石井監督が同じつげ原作を映画化した「ゲンセンカン主人」の中の1本として企画されたもののその時は実現しなかった作品で、今回自らのプロデュースで執念の映画化となった。売れない漫画家のツベは今日も膨らむ一方の妄想を繰り広げていた。ツベの妄想はいつしか現実との境界が曖昧となり、夢とも現ともつかぬ世界の中、ツベは次々と奇妙な人たちと出会っていく……。

あらすじ

売れない貸本漫画家のツベは、どん底生活の果てに遂に内縁の妻の国子と離れて暮らすことになる。国子は世田谷にある会社の寮の賄婦として住み込みで働くようになり、ツベは知り合いの木本のアパートに転がり込む。ところが、ツベは国子が浮気をしているのではないかと心配でならない。そんなある日、彼は国子が別の男の子供をはらんでいることを聞かされ、ショックで自殺を図るのだった。木本のお陰で一命を取りとめたツベは、その後、放浪の生活と妄想に浸る日々を送るようになる。一銭五厘で買われてきたという山里の寂れた居酒屋の娘・チヨジとの出会い、ヌード小屋通い、ふしだらな一夜を共にした女が営む、海辺にある大衆食堂へ、そして海に入ったツベはメメクラゲに左腕を噛まれてしまう。パックリと開いた傷口を押さえ、医者を探すツベ。しかし、探し歩けど見つかるのは目医者ばかり。やがて、彼は金太郎飴を売る母親らしき老婆との出会いを経て、漸くひとりの女医を見つけ手術をしてもらう。だが、外科が専門外の彼女はツベの傷口にねじを取り付けてしまうのだった。以来、左腕のねじを締めるとツベの腕は痺れるようになる。

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