ツルモク独身寮 1991-07-27
解説
『ビッグコミック・スピリッツ』に連載された窪之内英策の人気コミックを映画化した青春ドラマ。家具工場の独身寮で巻き起こる恋と青春の物語を軽快なテンポで描いた作品。高校を卒業し四国から上京、ツルモク家具に就職した正太。まだ寮生活に慣れない正太の楽しみは、田舎に残してきた恋人のともみとの電話だった。そんなある日、独身寮のマドンナ・みゆきの着替え姿を偶然見てしまう。翌日、みゆきを意識する正太に同室の先輩・杉本は、みゆきには元ツルモク家具社員で、今はロックバンドのボーカルとして活躍するサトシという恋人がいると告げる…。
あらすじ
正太は四国の松山で高校を卒業して、東京のツルモク家具に就職した。会社の寮に入った正太は、ソープ通いが唯一の娯楽という37歳の独身クリスチャン田畑と、ハンサムでナンパが趣味の杉本という同室となる二人の先輩に迎えられる。まだ寮暮らしに慣れない正太の楽しみは、松山に残してきた一つ年下の恋人ともみへの電話。ともみも正太の電話を毎日心待ちにしていた。そんなある日、正太は屋上から女子寮の一室で着替えをしていたツルモクのマドンナみゆきを偶然見てしまう。翌日の朝礼でもみゆきが気になる正太に杉本が気づいてみゆきの過去を告げる。みゆきには、元ツルモク家具社員で、今はロックバンドのボーカルとして活躍するサトシという恋人がいたのだった。数日後、寮長の誕生会で泥酔した正太は、みゆきに介抱されるが、そのままみゆきの部屋に泊まってしまう。翌朝、それがバレてしまい、二人は外出禁止処分になるが、それがきっかけで親しくなり、サトシのロックコンサートへ行く。そこでみゆきの寂しそうな表情を目にした正太は、苦い思いをしながらも慰めるが、その夜、寮に戻った二人を待っていたのは松山にいるはずのともみだった。仲がいい正太とみゆきの姿を見たともみはいたたまれなくなり飛び出して行く。一方、そのころ杉本は、レイ子という財閥令嬢につきまとわれ、迷惑するが彼女の一途な思いに次第に魅かれていく。そんな仕事仲間の生き方や、みゆきとともみの狭間で揺れ動いて行く正太は、みゆきへの思いが捨て切れず、サトシに会いにいき、暴力事件を起こしてしまう。それによって自分の生きる道を見つけたかのように、正太は松山にいるともみに会いにいくのだった。