我輩はカモである 1970-01-01
解説
抱腹絶倒のアナーキズムに貫かれた奇跡のコメディ。フリードニア共和国なる架空の国を舞台に、末弟ゼッポを含むマルクス四兄弟が国盗りごっこを繰り広げる。財政難に陥った同国は富豪のディスデル夫人の援助なしには立ちゆかないが、彼女は愛人のルーファス(グルーチョ)が宰相になるのを条件にそれを承諾。この政変の隙に隣国の指導者トレンティノ(L・カルハーン)はフリードニア乗っ取りを企み、チコリニ(チコ)とピンキィ(ハーポ)のスパイ・コンビを送り込むが、そのチコリニが陸軍大臣にされ、トレンティノ自ら乗り込んで夫人との政略結婚を狙うのだが……。
あらすじ
フリードニア共和国は財政難に陥りティズデイル夫人に2000万ドルの調達を依頼したが夫人はルーファス・ティー・ファイアフライが独裁者に任命されなくては貸すことができぬと断った。かくしてファイアフライが宰相に任命された。隣国シルヴェニアの大使トレンティノはフリードニアを自国の手中に収めようと計画し、踊り子のヴィーラにファイアフライの誘惑を頼むが、ファイアフライはティーズデイル夫人に思い召しあるので、誘惑に応じない。トレンティノはチコリニとビンキイの2人をスパイにしてファイアフライの行動を監視させていたが、チコリニはファイアフライから陸軍大臣に任命されてしまった。トレンティノは自分がティーズデイル夫人と結婚して、フリードニアの実権を握ろうとしたが、ファイアフライは彼を侮辱して戦争を誘発する。彼は戦争の計画書をティーズディル夫人に預ける。これを知ったヴィーラはチコリニとビンキイにそれを盗ませようと計る。2人はファイアフライに変装して夫人の邸に忍び込んだが、ビンキイが金庫と思ってラジオのダイアルを回したので、まんまと失敗した。ついに宣戦が布告された。ファイアフライは国民を激励して出征したが、夫人、チコリニ、ビンキイと共に敵軍に囲まれた。しかし彼らは巧みに敵将トレンティノを凹ませ、大勝利を得ることができた。