愛国者に気をつけろ!鈴木邦男 2020-02-01
解説
異色の政治活動家・鈴木邦男の素顔に迫るドキュメンタリー。17歳の時、愛国党党員の山口二矢が日本社会党委員長を刺殺する映像に衝撃を受け、「愛国」に目覚めたという鈴木。大学時代には全国学協の代表にまで登りつめるも失脚し、その後、自身が右翼運動に引き入れた大学の後輩・森田必勝が三島由紀夫とともに自決したことをきっかけに、政治団体・一水会を立ち上げた。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で、鈴木は自らが訴えてきた愛国心さえも疑い、異なる意見や価値観を持つ人たちの言葉に耳を傾けるようになる。2年間にわたって鈴木の活動に密着し、彼の思想遍歴をたどりつつ、様々な人たちと交流を続ける姿を映し出す。右翼活動をともにした雨宮処凛、一水会代表の木村三浩、赤軍とも関係が深い映画監督の足立正生、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の蓮池透、元オウム真理教の上祐史浩らが出演。監督は「ナオトひとりっきり Alone in Fukushima」「ハリヨの夏」の中村真夕。
あらすじ
1943年に生まれ、生長の家の信者の家に育ち、早稲田大学では左派学生と闘ってきた生粋の右翼活動家・鈴木邦男。17歳の時、同い年の愛国党党員・山口二矢が、当時の日本社会党党首・浅沼稲次郎を刺殺する映像を見て“愛国”のために身を捧げることに目覚める。大学時代には、今の日本会議の前身となる全国学協の代表までのぼりつめるが、まもなく失脚。その後、新聞社に就職するが、右翼運動に自らが引き入れた早稲田大学の後輩・森田必勝が25歳にして三島由紀夫と自決したことに衝撃を受け、政治団体・一水会を立ち上げる。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で見えてきたのは、自らが訴えてきた「愛と正義」、「愛国心」でさえも疑い、そして異なる意見や価値観を持つ人たちの言葉に耳を傾けることであった……。