USB 2009-06-06

公開:2009-06-06/製作:2009年    old
日本
 

解説

平凡な青年がギャンブルやドラッグにはまり、閉塞感からさらに絶望へと突き進む姿を描くシリアスムービー。『赤線 AKA-SEN』『ドモ又の死』の鬼才・奥秀太郎がメガホンを取り、奥監督の『カインの末裔』でも主演を務めた渡辺一志が薄気味が悪いがどこか切ない主人公を演じる。桃井かおりや峯田和伸、野田秀樹など、各界を代表する個性的なアーティストたちが共演。残酷でいて美しく、やり切れない悲しさが胸に広がる。

あらすじ

数年前に原子力発電所の臨界事故があり、徐々に放射能汚染が進む町・茨城県筑波。医学部を目指し既に5年目の浪人生活に入っている26歳の祐一郎(渡辺一志)は、実家で母親(桃井かおり)と暮らしている。開業医だった父の死後、母や親族からは、祐一郎に病院を継いで欲しいという期待が高まっていた。しかし祐一郎は、ギャンブルによる借金が嵩み、ヤクザの大橋組に返済を迫られるあまり、ドラッグの売買に手を染めてしまう。そんな鬱屈した生活の中、予備校で知り合った恋人の真下恵子(小野まりえ)から妊娠を告げられ、祐一郎は激しく困惑する。映画青年でもある祐一郎は、父の患者だった映画監督の藤森(野田秀樹)の撮影に付き合うが、既に藤森は末期ガンに冒されていた。桜の映像を撮り溜めている彼は、町に漂う放射能が自分の病に効くのではないかと期待するが、病魔は容赦なく彼の肉体を蝕んでいく。ある日、祐一郎は大橋組のボス(大杉漣)の娘・あや(江本純子)と駆け落ちしている幼馴染みのチンピラ・甲斐(峯田和伸)から、祐一郎のいとこである医師・信一(大森南朋)が勤める病院の放射線科で、多額の報酬が支払われる極秘のアルバイトの存在を教えられる。借金で追い詰められていた祐一郎は、彼の情報が入ったドッグタグのようなUSBメモリを首から提げながら、放射能を大量に浴びる臨床試験に臨むのだった。そんな中、逃亡していた甲斐とあやのアジトを大橋組の組員・南部(岸健太朗)が発見、その凄惨な現場に祐一郎も巻き込まれる。身の危険を感じた祐一郎は、再び信一の病院を訪れるが、そこにしばらく連絡が途絶えていた恵子が現れる……。

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