華の乱 1988-10-01
公開:1988-10-01/製作:1988年
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解説
愛と芸術、そして女性解放のために生きた女流作家与謝野晶子を軸に、大正時代に社会の表舞台を華やかに彩った名士たちの壮絶な人生模様を豪華俳優陣の共演で描いた文芸ドラマ。主演は「つる-鶴-」の吉永小百合。監督は「火宅の人」の深作欣二。大正時代。激しい情熱と希望にあふれた若き与謝野晶子は、何もかも捨てて、歌の師である与謝野寛のもとへ嫁いだ。だが月日は経ち、寛はうつ病で何も出来ず、晶子は11人の子どもの母となり家事と仕事に追われる日々を送っていた。そんなある日、晶子は作家の有島武郎と出会い、惹かれていくのだったが…。
あらすじ
晶子は若き日に親兄弟を捨てて歌の師である与謝野寛と結ばれた。大正12年、晶子も39歳になり、11人の子持ち。夫はウツ病がひどかった。晶子は「明星」に発表した詩が称賛とともに非難を浴び、世間に知られるところとなった。そんな時作家の有島武郎と知り合い、ときめきを覚えた晶子は家族ぐるみのつき合いをするようになった。有島にはいつも美人の雑誌記者・波多野氏がついていた。ある日夫が郷里で選挙に立候補して落選、そのままかつての恋人・登美子と暮らすようになった。晶子は子供達を気にかけながらも有島の北海道行きに同行。晶子は有島に愛を告げたが、帰宅すると病気のまま放ったらかしにされた子供たちから非難された。それから数日後、有島は秋子と心中した。秋子から晶子への遺書にはふたりの心情が記されていた。有島は秋子を愛し互いに死を約束していたが、晶子と会ったことで生と死の間をさ迷っていたのだった。