濡れた週末 1979-09-22
解説
脚本は神波史男、監督は根岸吉太郎。撮影は「十八歳、海へ」の安藤省平がそれぞれ務めている。妻子ある男性と女が堕ちる不倫関係の行く末を描いた作品。
靴工場の社長・後藤は、妻子ある身だが、事務員の志麻子と不倫関係にある。2人は後藤の妻則子に隠れては体を重ね合わせていたが、あるとき志麻子は矢野という男と関係を持ってしまう。後藤と則子の娘をあやす志麻子だが、2人目の子どもについて夫婦で会話をしているのを聞き、嫉妬のあまり矢野と同棲を始めることに。志麻子には若い矢野の体だけが癒しになるように思えたのだ。ところがそこへ、トコという女がやって来て奇妙な3人の同居生活が始まる。
あらすじ
製靴工場社長の後藤は妻の則子、娘の明美がいながらも事務員の志麻子と不倫の関係を持っていた。二人は則子の目をかすめては、互いに肉体を貧りあっていた。ある日、志麻子は家に忍び込んできた矢野治という若者と関係を結んでしまった。そこへ、後藤が帰ってきて、その現場を目撃すると、矢野を殴り倒し、強引に志麻子にインサートした。数日後、明美をあやしていた志麻子は、二人目の子供が生まれたという則子と後藤の話を立聞きした。嫉妬に燃える志麻子は矢野を捜しだし、同棲生活を始めた。彼女の心を癒してくれるのは矢野の若い肉体だけであった。それから数日後、トコという女の子が割り込んできて、三人の同居生活が始まった。事務所に戻った志麻子は、後藤への憎悪から、明美を矢野のアパートへ連れだした。彼女は矢野とトコに、誘拐して身代金をせしめようとけしかけるのだが、トコの説得で中止した。なんとか娘を取り戻した後藤は、志麻子の部屋に血走った眼つきで入ると、誘拐の主謀者はお前だとなじりながら、サディスティックに責めたてた。後藤の仕打ちに怒った志麻子は、矢野に後藤と明美の目前で、則子を犯させるのであった。数日後、ジリジリ照りつける真夏の陽光の中、白いパラソルをかざした志麻子の歩く姿があった。
