樹海のふたり 2013-07-06
監督:
山口秀矢
脚本:山口秀矢
公開:2013-07-06/製作:2013年
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解説
人気お笑いコンビ、インパルスの板倉俊之と堤下敦が初の映画主演を務めたヒューマンドラマ。自殺するために富士の樹海に足を踏み入れようとする人々の姿を追うドキュメンタリー番組のディレクターの二人が、おのおのの事情を抱えた彼らと接することで自身の人生を見つめ直していく。メガホンを取るのはさまざまなドキュメンタリー作品に携わり、本作で劇場用映画デビューを果たす山口秀矢。生命や人生をテーマにした深淵かつ重厚な物語に加え、バラエティー番組とは違った魅力を醸し出すインパルスの妙演に引き込まれる。
あらすじ
テレビ番組制作会社でフリーディレクターとして働く竹内(板倉俊之)と阿部(堤下敦)は、会社から要請される仕事に対する不満から、いつのまにか社内で干され、落ちこぼれのディレクターとなっていた。そんな二人が新しい番組を企画、富士の樹海に入ろうとする自殺志願者にインタビューを敢行し、彼らの心情や自殺を思いとどまらせるシーンを撮ろうと樹海へと向かう。手探りの中で取材を続けながら1ヶ月、撮った映像は高視聴率を獲得し、テレビ局も制作会社も彼らが作る続編に大きな期待を持っていた。だが、取材で出会った人たちの人生の背景に触れた二人は、高視聴率番組を作りたい気持ちと、人間としての良心の板挟みになり、次第に自分たちの行動に疑問を持ち葛藤する。さらに、竹内には妻(遠藤久美子)と3人の子供がいるが、長男が自閉症という問題を抱え、阿部は認知症の父(中村敦夫)を養っていく必要があった。やがて二人は取材をしていく中、次第にお互いの気持ちのズレが生じていく……。