水の花 2006-08-05

公開:2006-08-05/製作:2005年    old
日本
 

解説

幼い頃に母親に捨てられた中学生が小学一年生の異父姉妹と出会い、抗えない暗い感情と嫉妬を抱く。誰もが通過する思春期の鋭利な残酷さと、清冽さを見事に描いた作品。第15回PFFスカラシップ作品となる本映画の監督を務めたのは、弱冠24歳の木下雄介。主演は「理由」「青いうた/のど自慢青春篇」の寺島咲と、本作で映画デビューを果たした小野ひまわり。

あらすじ

中学生の美奈子(寺島咲)の母親・詩織(黒沢あすか)は、美奈子が幼い頃、父親・圭介(田中哲司)とは別の男・隆司(津田寛治)との間に子供を作って家を出て行った。それからは父親との、ふたりの生活が続いている。美奈子は母親に対して、憎しみの感情を捨てきれない。ある日、美奈子は意を決したように、母親が住んでいるという団地へと向かう。そこで見たのは、母親と、義理の妹にあたる幼い優(小野ひまわり)が連れ添っている姿だった。しかし二度の離婚で、詩織自身も追い詰められていた。優も言いようのない寂しさと戦っていた。ある日、美奈子はひとり町を行く優の姿を捕らえ、話しかける。やがて夜になり、意を決したように美奈子は、優に海を見に行こうと誘う。ふたりは海のそばにある、いまは亡き美奈子の祖父母が住んでいた町を目指した。堤防の突端を目指し歩くふたり。海にさわろうと、手を伸ばす優。背後にしのびよる美奈子。しかしなにかを諦めたように踵を返す。一方、ふたりの家では彼女たちがいなくなったことで混乱していた。海から近いその家で、美奈子と優のささやかな、そして大人の勝手な生活や思惑から離れた、新しい生活が始まっていた……。

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