コブラ SPACE ADVENTURE 1982-07-03
解説
片手にサイコガンを仕込んだ、一匹狼の宇宙海賊・コブラの活躍を描く、大人の色気たっぷりのスペース・アドベンチャー。原作は寺沢武一の同名漫画。本作の脚本も寺沢武一と山崎晴哉が執筆。監督は出崎統。主役のコブラの声を松崎しげるが演じた。辺境惑星の酒場で、コブラは賞金稼ぎの美女・ジェーンと出会う。ジェーンは死滅した惑星“ミロス”の王族の末裔で、三つ子の姉妹・キャサリンとドミニクを捜していた。彼女たちは惑星ミロス星に眠る強大な力をコントロールするのに必要不可欠な人物なのだ。ジェーンと共にふたりを捜し始めるコブラ。だが、事件は単なる人捜しでは終わらなかった。ミロスの装置を狙う宇宙海賊“ギルド”が襲ってきたのだ。手段を選ばない彼らの追撃をかわしながらまずコブラが向かったのは、キャサリンが捕えられているというラホール星の刑務所。だが、キャサリンはギルドの幹部・クリスタルボーイと通じていて…!?
あらすじ
宇宙の一角に浮かぶ惑星ダグザード。ここの砂漠地帯で賞金稼ぎ業に精を出していた重犯罪捕獲人ジェーンと、かつて宇宙にその名をはした海賊コブラが出会った。バツグンのプロポーションを持つ美人のジェーンにひかれたコブラ。そんな二人を宇宙征服をたくらむ悪の組織ギルドの手先が追う。左手に組み込まれたサイコガンで応戦、敵を倒すコブラ。やがて、二人は、コブラの相棒レディの待つ愛船タートル号で宇宙に逃げのびた。甘い二人のラブ・シーン。ジェーンは、実は宇宙を彷徨している死滅したミロス星の女王の末裔だった。この星を蘇らせるためには、ジェーンの三つ子の姉妹、キャサリンとドミニクを捜し出さねばならない。ジェーンはコブラに協力を申し込んだ。なぜなら、この自動推進装置を内臓しているミロス星を使って、ギルドが第七銀河を滅ぼそうとしているのだ。タートル号は、キャサリンが捕えられているラホール星のシド刑務所へ。しかし、キャサリンはギルドの幹部クリスタル・ボーイを愛しており、ジェーンはその裏切りに、コブラに妹ドミニクに会ってくれと言い残して生命をおとした。愛する彼女のことを想うコブラ。雪に埋れたルールジュ星でゲリラの首領サンドラに捕えられたコブラは、そこでドミニクと出会う。彼女は姉と同様に彼を愛するが、クリスタル・ボーイが追って来たのだ。激しい戦闘の中、ゲリラは全滅し、ドミニクも倒れる。ミロス星の推進装置を、残るキャサリンにセットさせないためにも、コブラはミロス星へと向かった。悲しみにくれてる暇はない。やがてミロス星にキャサリンを伴ったクリスタル・ボーイの一行がやってきて、コースをセットする。コブラがクリスタル・ボーイを殺った時は、すでに手遅れだ。ギルドの呪縛のとけたキャサリンが、自己犠牲でもって銀河破壊へと向かうミロス星を爆発させるしかない。「私の姉さんたちが愛した人……コブラ……ステキね」。コブラは静かに微笑み返し、静かにその場を離れるのだった。