あおげば尊し 2006-01-21
公開:2006-01-21/製作:2005年
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解説
末期癌の父と死体に興味を抱く生徒を抱え、生と死を見つめることになった小学校教師の姿を描いたヒューマン・ドラマ。監督は「トニー滝谷」の市川準で、重松清原作の同名短編を基に市川監督自身が脚色。撮影を「わたしのグランパ」の小林達比古が担当している。主演は「いかレスラー」のテリー伊藤。シネスイッチ銀座
あらすじ
余命3カ月と宣告された元教師の父(加藤武)を、在宅介護することにした小学校教諭の光一(テリー伊藤)。しかし、彼は父に最期にいい想い出を作ってやろうと思うのだが、何をしていいか分からなかった。厳しい教師だった父を見舞う、かつての生徒たちもいない。そんな中、光一の受け持ちのクラスの生徒である5年生の康弘(伊藤大翔)が、死に異常な興味を抱くようになる。サイトで死体を見たり、斎場に出かけたり、問題行動も目立って来た。そこで、光一は死にゆく父の姿を康弘に見せてやろうと、課外授業の一環として介護の手伝いをさせるのだった。一生涯教師だった父の、最後の授業でもある。戸惑いながらも、光一の家にやって来ては光一の父の姿を一心に見つめる康弘。実は、彼は幼い頃に実父を亡くしていたが、それを受け入れられずにいたのだ。お陰で、康弘は実父の死を想い出すことが出来た……。春、光一の父の葬儀。康弘も参列している。出棺の時、光一の父はかつての生徒たちが合唱する『あおげば尊し』で葬送られる。