突然炎のごとく 1994-10-15
監督:
井筒和幸
脚本:井筒和幸,本田紀生
公開:1994-10-15/製作:1961年
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解説
井筒和幸が脚本と監督を務めたドラマで、本田紀生が共同で脚本を執筆した。少女の日常と心の動きが、モノクロ映像で綴られる。撮影は「Undo “アンドゥー”」の篠田昇。
男友達の太郎とのセックス以外に日常を見出せないかおりが、ふとしたことから浩介という中年の男と知り合った。自分の渇いた心を浩介が潤してくれると期待したものの、彼にはなおみという女がいることを知り落胆する。かおりの気持ちを知り太郎は怒りを覚えるが、もはや彼女の気を引くことはできない。かおりは浩介と肉体関係を結ぶが、それだけでは足りず愛情を求めるようになり…。
あらすじ
かおりの日常は、男友達の太郎とのセックス以外これといったものはない。そんな日常に対する飽和感と飢餓感を感じているところに、ふとしたことで知り合った都会の匂いのする中年男・浩介が登場し、かおりは突然の情熱とほのかな期待を覚えた。しかし、なおみの出現もあり、浩介もまた単なるセックスの″条理″に甘んじた日常に埋没した男にすぎないことを知り、愛は次第に冷めていく。一方太郎は、かおりの気を引くことが出来ず、彼女と浩介の関係も知って不安と怒りがいや増す。かおりはやがて浩介に肉欲だけではない愛情を求めるが、その″不条理″を受け入れる″条理″のない浩介は、かおりを殺してしまう。そしてそこへ駆けつけた太郎の目の前で、自らも拳銃で頭を撃ち果てる。もはやなす術のない太郎は、かおりの幻影を求め、冷えた夜を彷徨い歩く……。