誰が為に鐘は鳴る 1952-10-01

公開:1952-10-01/製作:1943年    old
 

解説

 スペイン動乱を舞台に、ゲリラ活動に参加したアメリカ人の心情を描いた悲恋ドラマ。政府の軍事輸送を阻止するため、鉄橋の爆破計画が練られた。作戦に参加したアメリカ人ロバートは、ジプシーのゲリラに協力を求める。そこでロバートは、美しい娘マリアと出会い、二人は激しく惹かれ合うが……。E・ヘミングウェイの同名小説をサム・ウッドが映画化。

あらすじ

1937年。内乱のスペイン北部では、アメリカの大学教授ロバート・ジョーダン(ゲイリー・クーパー)が人民戦線派に投じて右翼のフランコに対するゲリラを行なっていた。彼に与えられた新任務は山間の峡谷にかかる鉄橋の爆破で、期限は3日後の未明と定められた。ジョーダンはアンセルモ(ウラジムル・ソコロフ)という同志のジプシーを連れ、山間に巣食うジプシーのゲリラに援助を頼むためその本拠を訪れた。ここの頭はパブロ(エイキム・タミロフ)という男で、かつては人民戦線派の闘士だったが、今では殺人に対する懐疑から闘志を失い、妻のピラー(カティナ・パクシヌー)や手下に牛耳られている有様だった。またこの本拠には、スペインのある市長の娘で、右翼にはずかしめを受けて救われたマリア(イングリッド・バーグマン)という娘もかくまわれていた。マリアは、ジョーダンを一眼みて情熱的な思慕を抱いた。ピラーはジョーダンの手相に死を予見して、2人の恋を成就させてやりたいと願ったが、ともすれば裏切りそうなパブロの態度や、馬の調達などで、ジョーダンには恋に酔う暇は与えられていなかった。馬の調達を引き受けたジプシーの頭目エル・ソルド(ジョズフ・キャレイア)は右翼軍に包囲され、爆撃を受けて死んだ。ジョーダンはこれを見ても救けるわけにはゆかなかったが、パブロは恐ろしさのあまり鉄橋爆破用の機械を焼いて逃亡してしまった。若い2人の恋の夜も明けてついに当日の朝が来た。改心したパブロも馬を連れて戻ってきた。一隊は二手に分かれて警備隊の詰所を襲い、ジョーダンとアンセルモは手ずから鉄橋にダイナマイトを仕掛けて、敵戦車が通過する直前に爆破した。アンセルモは死に、一隊は敵の面前を駆け抜けて逃走しようとした時、一弾がジョーダンの足を打ち砕いた。死を悟った彼は、泣き叫ぶマリアを一行とともに送り帰させたのち、ひとり敵軍に向けて機関銃の引金を引いた。

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