きっと忘れない 1994-10-15

公開:1994-10-15    old
 

解説

 J・ペシ扮する団塊世代の浮浪者と、B・フレイザー始めとするエリート大学生達の間に育まれる友情を描く。ハーバード大図書館に住み着くルンペンのペシは、フレイザーの落した卒業論文を拾い、一冬の棲み家を提供するのを条件に、それを返す事にする。そして一軒家を借り共同生活を送るフレイザーたちの生活に割り込んでくることに……。ペシがドロップアウトした団塊世代を熱演。マドンナが唄った主題歌が全米NO.1になっている。

あらすじ

名門ハーヴァード大学の奨学生モンティ(ブレンダン・フレイザー)は、優等賞で卒業することを目指す4年生。ある冬の夜、コンピュータが故障し、書きかけの卒論が消えてしまった。パニックになった彼は、残っている下書きをコピーしようと図書室へ飛んでいくが、途中の雪道で転び、一部しかない下書きを歩道の通風口から、図書室の地下のボイラー室に落としてしまう。慌てて駆け降りたモンティが目にしたのは、図書室の地下を寝ぐらにする浮浪者サイモン(ジョー・ペシ)が、今まさに卒論の下書きを火にくべようとしているところだった。卒論を取り返そうとするモンティとひと騒ぎ起こしたため、地下に住めなくなったサイモンは彼に取り引きを迫る。一泊寝ぐらを提供するごとに一枚ずつ卒論を返そうというのだ。モンティは仕方なく、友人たちと共同で住んでいる家の庭に放置された壊れたワゴン車を提供する。モンティのルームメイトは、建築を学ぶ女子学生コートニー(モイラ・ケリー)、ウィットに富む変わり者のエヴェレット(パトリック・デンプシー)、神経質なジェフ(ジョシュ・ハミルトン)の3人。こうして、図々しくも陽気な浮浪者と4人の大学生の奇妙な交流が始まった。ひたすら官僚を目指し、優等賞にこだわるモンティに、サイモンは「今に走り続けることが目的になってしまうぞ」と言う。そして彼は忘れられない一瞬に出会うたび、その場所にあった小石を拾って大切にしていた。彼はそれを「俺の人生だ」という。モノや地位より大切なものがあることを教えてくれたサイモンに、学生たちは次第に心を開いていく。モンティは、今まで押し殺してきた感情に気づき、コートニーに愛を告白する。だが、その頃、長い間造船所で働いていたサイモンの肺はアスベストに侵され、死期が近づいていた。やがて彼は形あるものを何も残さずに静かに死んでいく。しかし、学生たちの頃の中には彼と過ごした、きらめくような一瞬一瞬が残されたのだった。

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