静かな生活 1995-09-23

公開:1995-09-23/製作:1995年    old
 

解説

 大江健三郎による連作小説を大江の義弟にあたる伊丹十三が映画化。絵本作家を目指すマーちゃんには、大学入試を控えた弟オーちゃん、障害者ながらも音楽に非凡な才能を発揮する兄のイーヨーがいる。作家のパパと優しいママもいたのだが、パパがふとしたことから家長のプレッシャーに耐えられず、招かれていた海外の大学講師を引き受けてママと共に渡航してしまった。両親の留守を引き受けたマーちゃんがイーヨーたちの面倒を見ることになるのだが、てんやわんやな毎日を送る。そんなとき、パパの知り合いという新井君がイーヨーの水泳コーチを引き受けてくれることになり…。

あらすじ

絵本作家を目指すマーちゃんの家族は、作家であるパパと優しく家族を束ねるママ、大学入試を控えた弟のオーちゃん、そして音楽の才に恵まれながら障害者である兄のイーヨーの五人。ある年、家の下水を直そうとして失敗したパパは、家長としての威厳がないというプレッシャーに耐え切れず、おりから招かれていたオーストラリアの大学へ講師としてママと出向くことになった。留守を引き受けたマーちゃんは、イーヨーたちの面倒をみるのだが、痴漢事件やポーランド大使への意見運動、イーヨーの作曲した“捨て子”という曲騒動などが起こっててんやわんや。なかでもイーヨーの水泳レッスンにまつわる事件は、忘れ難いものとなってしまう。パパたちの出発後、マーちゃんはイーヨーを連れてプールに通うことになるのだが、そこでパパの昔の知り合いだという新井君が、イーヨーのコーチを買って出てくれるのであった。新井君の指導は良く、イーヨーの水泳の腕はあがる一方。さらには、イーヨーに彼の大好きなテレビの天気予報のお姉さんまで紹介してくれ、彼にすっかり気を許す。ところがパパやパパの友人の団藤さんたちから、新井君の暗い過去を聞かされたマーちゃんは、誰もいないところで新井君に会わないよう忠告を受けた。しかし、それが新井君の気に障り、団藤さんが大怪我をさせられたばかりか、純情なマーちゃんまで暴行を受けそうになる。だが、マーちゃんの純潔を汚そうとする新井君にイーヨーが飛びかかり、決して新井君に勝ったわけではないけれど、マーちゃんを守り切るのだった。パパの精神状態も安定した頃、そんな事件の数々を綴ったマーちゃんの絵日記に、イーヨーは「静かな生活」というタイトルをつけるのだった。

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