シネマ歌舞伎 刺青奇偶
公開: 2009年/製作:2009年
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解説
歌舞伎をHD高性能カメラで撮影しデジタル上映する“シネマ歌舞伎”シリーズ10作目。2008年4月に歌舞伎座で上演された公演を収録。博打好きの夫と不治の病を患う妻の心に染み入る夫婦愛を描く。出演は、シネマ歌舞伎「ふるあめりかに袖はぬらさじ」の中村勘三郎、坂東玉三郎、シネマ歌舞伎初出演の片岡仁左衛門。
あらすじ
半太郎(中村勘三郎)は生来の博打好きが高じて、江戸を追われる身になってしまう。そんな半太郎が、身投げした酌婦のお仲(坂東玉三郎)を助ける。お仲は不幸続きの人生を送っていて、自ら死を選んだのだった。しかし、半太郎が本当の親切心から自分を救ってくれたことを知ると、その心根の優しさに胸を打たれる。そして、生まれて初めて出会った男らしい男である半太郎を慕い、彼の後を追う。こうして、半太郎とお仲は夫婦になる。しかし半太郎は、夫婦になってからも博打を止められない。そのうち、お仲は死病を患ってしまう。残される半太郎の行く末を心配したお仲は、半太郎の二の腕にサイコロの刺青を彫り、博打を止めてほしいと願いを掛ける。半太郎はお仲の願いを聞いて博打を断つが、この世の名残に、お仲にいい思いをさせたいと思い、最後の博打に出かける。しかし半太郎は、賭場に難癖をつけて、追い出されてしまう。すると鮫の政五郎親分(片岡仁左衛門)が現れ、半太郎に意外な勝負を持ちかける。半太郎はお仲のために、命を掛けた大勝負に挑むことを決意する。