よこがお 2019-07-26
解説
カンヌ国際映画祭ある視点部門で審査員賞を受賞した「淵に立つ」の深田晃司監督が、同作でもタッグを組んだ筒井真理子を再び主演に迎え、不条理な現実に巻き込まれたひとりの善良な女性の絶望と希望を描いたサスペンス。周囲からの信頼も厚い訪問看護師の市子は、1年ほど前から看護に通っている大石家の長女・基子に、介護福祉士になるための勉強を見てやっていた。ニートだった基子は気の許せる唯一無二の存在として市子を密かに慕っていたが、基子から市子への思いは憧れ以上の感情へと変化していった。ある日、基子の妹・サキが失踪する。1週間後にサキは無事に保護されるが、誘拐犯として逮捕されたのは意外な人物だった。この誘拐事件への関与を疑われたことを契機に市子の日常は一変。これまで築きあげてきた生活が崩壊した市子は、理不尽な状況へと追い込まれていく。主人公・市子役を筒井が演じるほか、市川実日子、池松壮亮、吹越満らが脇を固める。
あらすじ
初めて訪れた美容院でリサ(筒井真理子)は、和道(池松壮亮)という美容師を指名する。数日後、和道の自宅付近で待ち伏せ、偶然会ったふりをして、近所だからと連絡先を交換するリサ。和道を見送った彼女が戻ったのは、窓から向かいの彼の部屋が見える安アパートの一室だった……。リサの本当の名前は市子。半年前までは、その献身的な仕事ぶりで周囲から厚く信頼されていた訪問看護師であった。訪問先の大石家の長女・基子(市川実日子)には、介護福祉士になるための勉強まで見てやっていた。だが、基子は市子に対して憧れ以上の感情を抱いていた……。そんなある日、基子の妹・サキ(小川未祐)が行方不明になる。まもなく無事保護されるが、逮捕された犯人は意外な人物だった。事件との関与を疑われた市子は、ねじ曲げられた真実と予期せぬ裏切りにより、築き上げた生活の全てを失ってしまう。自らの運命に復讐するように、市子は“リサ”へと姿を変え、和道に近づいたのだった。やがて、和道はリサの不思議な魅力に惹かれていくが……。