ホーム・フォー・ザ・ホリデイ 1996-11-23 HOME FOR THE HOLIDAYS

脚本:W・D・リクター
公開:1996-11-23/製作:1995年    old
アメリカ
 

解説

 H・ハンター扮する主人公クローディアはシカゴで美術館専属の復元画家の仕事をしていたが、感謝祭をボルティモアの実家で過ごそうという直前解雇を言い渡される。15歳になる一人娘は、処女喪失の予定を高らかに宣言して、彼女には同行しない。シングル・マザーである彼女は平静を装ってはみたが、内心では穏やかではない。そんな彼女を両親は温かく迎え、独り身を通しているボケ始めた伯母、平凡な結婚生活を送る妹、ゲイで変わり者の弟とその友人も参加し、そこで、一筋縄ではいかない彼らの休暇は始まる。

あらすじ

シカゴ美術館の古美術修復技師クローディア(ホリー・ハンター) は政府予算のカットでクビになってしまう。感謝祭でボルチモアの実家に戻る日というのに気の滅入ること。しかも空港まで送ってくれた一人娘のキット(クレア・デインズ)に、母さんの留守中に恋人と初体験するつもりだと宣告される。落ち込んだクローディアは飛行機から弟のトミー(ロバート・ダウニー・ジュニア)に電話をかけるが留守電、空港では父ヘンリー(チャールズ・ダーニング)と母アデル(アン・バンクロフト)が大喜びで迎えに来ており、クローディアはますます落ち込む。深夜になってトミーがレオ(ディラン・マクダーモット)という美男子を連れて到着。クローディアは喜ぶが、ゲイのトミーにはジャック(サム・スロヴィック)という恋人がいるはず。だがトミーは姉の疑問に答えない。アデルは息子でゲイであること、レオが彼の恋人かもしれないことをひたすら無視し、クローディアに「素敵な人じゃない」という。感謝祭当日、クローディア、トミー、レオの三人はグラディ伯母さん(ジェラルディン・チャップリン)を迎えにいく。レオが彼女の家の電気スタンドが素敵だというと、伯母はならあなたに上げるという。感謝祭の食事には妹のジョアン(シンシア・スティーヴンソン)と夫の堅物銀行員ウォルター(スティーヴ・グッテンバーグ)も来る。保守的なジョアン夫妻は姉と兄が自由で好き勝手に生きていることに我慢がならない。グラディはヘンリーの結婚前に彼に恋していたこと、彼にキスされた思い出をしゃべりはじめ、一同はうろたえる。ジョアンは兄と姉の勝手きままな生き方をなじり、トミーがジャックと結婚式を上げたことを両親にばらしてしまう。もののはずみでクローディアがクビになったことまでばれる。ジョアンの服が七面鳥のソースでベタベタになり、食事は散々な結果に。さらに食後の運動やヘンリーの自動車洗いまで喧嘩の種になり、トミーは悪のりしてホースでウォルターに水をかける。ウォルターは激怒、妻子を連れて帰っていく。トミーにジャックから電話がかかり、ヘンリーは息子の“夫”を祝福する。レオはただトミーの同僚というだけだったのだ。夕方、クローディアとレオはグラディを家に送り、帰りにジョアンに忘れ物を届ける。ジョアンが自分ひとりが犠牲になって、この田舎に残って両親の面倒をみているのに、と怒りをぶちまけると、クローディアは「そんなにつらいならやめちゃえば」と答える。翌朝、トミーとレオは仕事先に旅立つ。シカゴに帰ろうとするクローディアに、元空港の管制官だったヘンリーは、子供たちを空港の滑走路に連れていったときの思い出を語る。クローディアは両親の愛情を再確認する。飛行機に乗ったクローディアはいまひとつ気が晴れない。その通路をグラディの家の電気スタンドを持ったレオが歩いてきた。クローディアの隣に座るレオ。そして二人の新しい家族が始まるのかも……。

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