すみれ人形
公開: 2007年/製作:2007年
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解説
『すみれ』という少女を捜し求める男たちの愛を描いたエロスと残酷にみちた物語。主演陣に「肌の隙間」の小谷建仁、「ガールフレンド」の山田キヌヲ、NHK『芋たこなんきん』等で活躍の松岡龍平。監督は本作が長篇第一作となる金子雅和。監修に「ユダ」の瀬々敬久。
あらすじ
ある地方都市の寂れた寄席で、夜な夜な奇妙な腹話術人形劇を演じる男がいる。男の名は文月(小谷建仁)、少女のような声で「すみれ」と名づけた人形の言葉をしゃべる。すみれは5年前に緑川(綾野剛)と名のる自称カメラマンの男に襲われ、右腕だけを残し失踪した文月の妹だ。腹話術師のかたわら妹を探し続ける文月は、ある日偶然訪れたストリップ小屋で、すみれの面影を強く感じさせる美しい女、蜜子(山田キヌヲ)を見かける。その女を追い求めていくうち暗い森へと足を踏み入れてしまった文月は、すみれが失踪して間もなく姿を消した幼馴染みの螢介(松岡龍平)と再会する。子供の頃から樹木医になることを夢とし、すみれの恋人でもあった螢介は森の奥に建つ廃墟で、いなくなったすみれを樹木で再生させようと、狂った実験に没頭していた。すみれを捜し求める男たちは、それぞれの愛によって激しく引き裂かれていく……。