乙女の祈り 1995-09-09

公開:1995-09-09    old
 

解説

 純粋でいて残酷、あまりにも多感な二人の女子高生が夢見る幻想と現実。夢に溺れる二人は、ついには自分達の領域を侵すものを抹殺しようとする……。実際に起きた事件の映画化で、彼女たちが犯行に駆り立てられるまでを、鮮明に解き明かした心理ドラマ。

あらすじ

52年、ニュージーランド、クライストチャーチ。女子高に通うポウリーン(メラニー・リンスキー)は、イギリスからの美しい転校生ジュリエット(ケイト・ウィンスレット)と熱烈な友情を育む。ポウリーンは下宿屋を営む低所得の家庭に育ち、ジュリエットは名門大学の学長の娘と、まるで環境の異なる2人だが、マリオ・ランザのオペラ、ヒロイックな冒険物語、ハリウッドの美形スターなど、好みや感性は驚くほど似通っていた。疎ましい現実を忘れさせてくれるものに崇拝の念を抱く彼女たちの豊かな想像力は、やがて「ボロウィニア王国」という聖なるものたちの物語を生み出した。作家を夢見る2人は、ジュリエットが肺結核で入院生活を送る間も、文通を通じて何世代にも渡る物語を膨らませていった。その間、下宿人の1人にポウリーンは処女を捧げる。彼女たちの意識はますます自身を離れ、この傾向はジュリエットの退院後にいよいよ強まり、2人はフィクションの世界にのめりこんでいく。娘たちの親密な関係に異常性を感じ取ったジュリエットの父(クライヴ・メリソン)は、ポウリーンの母(サラ・パース)にカウンセリングを受けさせる。同性愛の診断を下されたポウリーンは、ジュリエットとの交際を禁じる母に激しい憎悪を燃やす。やがてジュリエットが両親の離婚に伴って南アフリカに行くことが決定。母親さえいなければ、ジュリエットと南アフリカに行けると思い詰めたポウリーンは、愛するジュリエットが用意したレンガで母親を撲殺。2人は裁判の結果有罪となった。後年2人はどちらも釈放されたが、事件後は一度も会っていないという。

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