ノエル 2003-04-26
解説
心の優しい好青年みかさは、実は暗殺遂行率100%を誇る腕利きの殺し屋。彼は沖縄で暗殺ビジネスを営む“株式会社楽園”で働いていた。ある日、楽園の勧誘員に導かれて一人のおばあ、かおるがみかさのもとにやって来た。かおるは亡き夫を巡る昔の恋敵エイを殺してくれと依頼する。しかしかおるは、みかさにその動機を話す内、すっかり気分が盛り上がりついには“自分の手で殺す。だから、殺し方を教えてくれ”と言い出す始末。かおるの頑固さに負けたみかさは仕方なく殺し屋としての特訓を開始するが、そんな矢先、楽園とみかさを狙う男の影が忍び寄る…。
あらすじ
沖縄に暮らすパワフルなおばぁ、かほるのもとに、暗殺ビジネス・株式会社楽園が勧誘にやって来た。夫・徳太郎の出征時、彼だけの為に焼いた煎餅を食べてしまったかつての恋敵・エイを今も恨み続けている彼女は、早速、彼らに殺しを依頼するも、突然、自らの手でエイを殺したいと思い立ち、徳太郎にそっくりな暗殺者・みかさに殺しの訓練を受けることになる。そして厳しいトレーニングの末、かほるはエイを殺害した。ところがその時、何者かが撃った銃弾でみかさが視力を失ってしまう。犯人は、かつてみかさに妹を殺された兄の孝。彼は、独自の調査でみかさを割り出し、彼に復讐しようとしたのだ。しかし、それには大きな誤解があった。実は楽園には、病院から余命の限られた人間の情報を受けると、その人に恨みを持つ人間を探し出し、暗殺を装い依頼人の欲望を満たしてやると言うからくりがあったのだ。即ち、エイも孝の妹も実際には殺されたのではなかったのである。それを知ったかほるはみかさと共に、尚も攻撃を仕掛けてくる孝に釈明。お陰で孝の誤解は解けるが、その後、楽園は解散。かほるは、みかさの杖となりふたりで暮らすようになるのであった。