KYOKO 1996-03-30
解説
日本人少女と、彼女のダンスの師が繰り広げる日米合作のロードムービー作品。幼い頃に両親を亡くし親戚に養育されたキョウコは、8歳の夏にGI(Gender Identity=性同一性)のホセに出会う。ホセからダンスを教わり、その魅力に取りつかれたキョウコは、ホセがアメリカに帰国した後もダンスを続けるが、大人になった彼女はホセにお礼を言うべく彼の住むニューヨークへ渡る。ホセの友人らから彼の居所を聞き回るが、ホセは見つからない。そんなとき、ホセの叔父パブロが経営するバーを見つけ、店を訪ねるキョウコ。冷たい対応をするパブロだったが、キョウコがホセから習ったダンスを見せると、ホセの居所を彼女に告げる。実はホセはHIVに冒され、記憶も定かではない状態だったのだ。
あらすじ
幼くして両親を亡くし叔父夫婦に育てられたキョウコは、8歳の夏にGIのホセに出会い、ダンスを教わった。以来その魅力にとりつかれた彼女は、ホセがアメリカに帰った後もダンスを続け、成人したのを機に、ホセに会ってダンスを教えてくれたお礼を言うためニューヨークへ渡った。偶然知り合ったリムジン運転手のラルフの案内でキョウコはホセの住所を訪れたが、すでに引っ越したらしくホセはいなかった。しかし、エイズの絵描きやホセが通っていたダンス教室のダンサー、ホテルのクローク係をしているホセの友人らの親切で、ホセの叔父がバーを経営していることを知ったキョウコは、ラルフの助けを借りてパブロを訪ねる。初めは対応の冷たかったパブロも、キョウコがホセに習ったというルンバ・コルンビアを踊って見せたことで心を開き、ホセの居所を教えてくれた。ところが、ホセはHIVに感染され極度の痴呆状態にあった。マイアミに住む母親に会いたいというホセの願いを聞いたキョウコは、彼を車でマイアミまで運ぶことにする。いよいよマイアミまでもう少しというところで、キョウコは突然ふたりの男にレイプされそうになった。しかし、キョウコの荷物からダンスシューズを見つけたホセがキョウコとの記憶を全て蘇らせ、男たちからキョウコを救った。そしてホセは、キョウコとチャチャチャを踊りながら息絶えるのだった。ホセの遺体を母親の元に届けたキョウコは、ダンスが好きならキューバへ行きなさいとアドバイスされる。音楽とダンスの国、そしてホセの生まれ故郷でもあるキューバ。そこでキョウコは何かをつかもうとしていた。