アマルフィ 女神の報酬 2009-07-18
解説
『ホワイトアウト』の映画化も印象深い真保裕一の同名小説を原作に、イタリアで起きた日本人少女失踪(しっそう)事件の謎に迫るサスペンス・ミステリー超大作。監督は『容疑者Xの献身』の西谷弘。事件の真相に迫る外交官・黒田を織田裕二、娘を誘拐されてしまう母・紗江子を天海祐希が演じる。また、ソプラノ歌手サラ・ブライトマンが出演し、主題歌も担当。オール・イタリアロケを敢行して撮られた、壮大なスケールの美しい映像にも注目だ。
あらすじ
クリスマス直前のローマ。日本人外交官・黒田康作(織田裕二)が降り立つ。予告されたテロ事件から日本人の安全を守るために派遣されたのだ。その頃、現地日本大使館は、川越外務大臣(平田満)のG8外務大臣会合参加準備に追われていた。そんな中、一人の日本人少女失踪事件が発生。テロとの関連性も疑われる中、黒田は赴任間もない研修生の安達(戸田恵梨香)とともに、この事件の通訳担当を命じられる。だが、少女の母親、紗江子(天海祐希)宛てにかかってきた誘拐犯からの電話を、“夫”として受けてしまったことから、事件に巻き込まれていく。紗江子は、亡き夫との思い出の地イタリアを、娘に見せようと訪れた旅行者だった。誘拐犯に指定された通りに取引に応じる2人だったが、警察のミスによりその介入が知られてしまう。取引は中止となり、彼女は娘の身柄確保よりも犯人逮捕を優先させた警察と、それを止められなかった黒田に対する不信感を募らせる。娘を思って憔悴する紗江子。そんな紗江子を支えるのは、彼女に思いを寄せる商社マン藤井(佐藤浩市)。だが、犯人の動向はつかめず、捜査は一向に進展しない。悩み苦しむ紗江子の姿に、独断での調査を決意する黒田。知人のフリーライター佐伯(福山雅治)の協力を得て事件を探るが、イタリア警察から抗議を受けてしまう。外交官には捜査権限がなかったのだ。組織の体裁よりも日本人の安全確保が自分の仕事と考える黒田は、次第に大使館内で孤立していく。やがて、誘拐事件はイタリア大統領やG8首脳を巻き込み、イタリア全土を襲う大規模連鎖テロへと発展していく。様々な思いが交錯する中、黒田は事件の鍵がイタリア南部の港町アマルフィにあることを突き止める。果たして、犯人の目的とは、黒田が突き止めた事件の全貌とは……?