小川町セレナーデ 2014-10-04
解説
ある町の場末のスナックを舞台に、スナックのママとその娘、そしておかまらが織り成すハートウオーミングな家族ドラマ。経営の危機を迎えたことから、偽おかまバーに再起を懸けるスナックのママを『僕等がいた』シリーズなどの須藤理彩が、シングルマザーであるスナックのママに育てられる娘をテレビドラマを中心に出演してきた藤本泉が、おかまダンサーをTEAM NACSの安田顕が演じる。監督は、『荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE』などで助監督を務めてきた原桂之介。個性的な登場人物による人間模様や家族の行く末に目がくぎ付け。
あらすじ
とある町に佇む小さな“スナック小夜子”には、今夜もその灯りを求めて常連客が集ってくる。ちょっと疲れた人、ちょっと寂しい人、ちょっと酔っぱらいたい人……。流行っているとはいえないものの、このさびれた“スナック小夜子”が醸し出す雰囲気はどこか懐かしく、来る人に癒しの時間を与えていた。“スナック小夜子”がオープンしたのは、ママの真奈美(須藤理彩)がシングルマザーとして娘の小夜子(藤本泉)を育てるためだった。20年前、おかまのショーパブで舞台スタッフをしていた真奈美は、スターダンサーだったエンジェル(安田顕)と仕事仲間として唯一無二の友情を分かち合っていた。だがエンジェルが本当の女性に生まれ変わるためタイへ出発する前夜、シャンパンで酔っぱらった二人は、いつのまにか男女の関係に……。生まれた娘・小夜子は、自分の父親のことは知ることもなく成長し、高校卒業とともに母を残して東京でひとり暮らしを始める。数年後、いくつかの恋に破れ、小夜子は実家に戻ってくるが“スナック小夜子”が借金だらけで閉店しなければならないことを知る。そんな中、小夜子とホステスの亮子は、隣町で大人気のおかまバー“シャープ”をまねて、偽おかまバーとして再起をかけようと決意。その計画を真奈美に猛反対された小夜子は、母の昔の友人エンジェルに力を貸してほしいと懇願するのだった。その数日後、エンジェルはミラーボールとともに“スナック小夜子”にやってくる。エンジェルの厳しい指導のもと、小夜子と亮子は“偽おかまダンサー”として大変身。毎夜多くの客が足を運び“偽おかまバー”作戦は大成功と思えたが……。