秘祭 1998-05-30
公開:1998-05-30/製作:1997年
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解説
石原慎太郎の原作を「オキナワの少年」の新城卓監督が映画化したドラマ。島を訪れた男が島の因習に翻弄されるさまを描く。石原慎太郎が脚本も担当している。沖縄・八重山諸島にある小さな島。人口わずか17人というこの最果ての島に建設会社の社員・高嶺敏夫(大鶴義丹)がやって来た。目的はこの島のリゾート開発の作業半ばで謎の死を遂げた前任者の後を引き継ぐため。高嶺は島民と生活を共にし、島民も高嶺に好意的に接する。リゾート開発の計画は順調に進むかに思われたが……。
あらすじ
前任者の突然の事故死で、リゾート開発の仕事の為に八重山諸島にある島へ赴任することになったサラリーマン・高嶺。彼は、住民に納得の上でリゾート開発したいという気持ち故に、まず島の生活に親しむことにする。努力の甲斐あって島民とも仲良くなった高嶺は、島の長の娘・タカ子とも恋仲になる。しかし彼が島の生活に慣れれば慣れるほど、島民が実に多くの習慣やならわしに縛られて生活しているかを知る。それは、決して高嶺が踏み込むことが出来ない一線であった。やがて、島の伝統である祭りのシーズンがやってきた。テレビクルーや観光客が押し寄せる中、しかし祭りのクライマックスは島の慣習により外部の者の参加は一切認められていない。そして、巫女としての役目を義務づけられていたタカ子は、その秘祭の渦中に消えていくのであった。ところが、若い観光客が禁を破って祭りに侵入したことから、島民との間に暴動が起こってしまう。島の閉鎖的な部分を垣間見た高嶺はタカ子を因習から救い出そうと、彼女を連れて島を出る計画を練る。だが、高嶺の計画を知った島民によって、彼は殺害されてしまうのであった。島の血と伝統を守る為に…。それから暫くして、高嶺の後任であるサラリーマンが赴任してくる。