私を抱いてそしてキスして 1992-11-14

公開:1992-11-14/製作:1992年    old
日本
 

解説

 家田荘子のノンフィクション『私を抱いてそしてキスして―エイズ患者と過した一年の壮絶記録』の映画化。田部俊行と麻生かさねと高橋洋が共同で脚色し、「おろしや国酔夢譚」の佐藤純彌がメガホンをとった。南野陽子がHIVに感染したヒロインを演じ、日本映画として初めて厚生省の推薦を受けた。
 旅行代理店に勤務する会田圭子は、前の恋人から血液検査で陽性だったという電話を受ける。検査に行った圭子は、すでに自分もエイズに感染していることを知りショックを受けるが、そんなときに出会った高野晶と、自分がエイズであることを告げられないまま肉体関係を結んでしまう。恋人が感染者であることを知った晶は彼女のもとを去り、残された圭子は自分が妊娠していることに気づく…。

あらすじ

旅行代理店に勤めるOL・合田圭子は、ある日突然自分がエイズ感染者である事実を知る。学生時代の恋人が、海外での大事故による輸血が原因で感染していたのだ。そんな彼女の前に、津島美幸というジャーナリストが現れた。美幸は感染者が受けている差別や偏見の実態を取材し、マスコミを通じてエイズに対する真の理解を得ようとしていた。圭子には感染事実を知り、気落ちしている時に出会った高野晶という恋人がいたが、彼女は晶に自分が感染者であることを告白できずにいた。自殺未遂の果てに圭子は遂に打ち明けるが、晶はその事実を受け止めることが出来ず、彼女の許を去っていく。会社も辞め、深く傷ついていた圭子のもとを美幸は何度も訪ねていく。最初は拒否する圭子だったが、美幸の真摯な態度に徐々に心を開いていった。だが美幸自身の中にも感染者に対する偏見があることに気づく。そんなある日、圭子は自分が妊娠していることを知る。子供もまた感染しているのではないかと不安にかられる彼女の前に、晶が戻ってきた。そして2人で子供を育てよう、抱いて、キスしてあげようと誓い合う。子供は無事生まれ、感染もしていなかった。圭子はそれから数カ月後に逝ってしまった。だがそれは精一杯充実した人生だったと美幸は考えるのだった。

Add files...   
画像をこちらに
 
movieimg/1992/2/4438

◀︎ Back