アイデン&ティティ 2003-12-20

公開:2003-12-20/製作:2003年    old
日本
 

解説

 ギターの中島、ボーカルのジョニー、ベースのトシ、ドラムの豆蔵の4人組ロックバンド“SPEED WAY”は、一大バンド・ブームに乗ってメジャーデビューを果たし、ファーストシングルもヒットして順調な滑り出しを切っていた。だが同時に、彼らは“売れる歌”と“ほんとうに歌いたい歌”の狭間で悩み続けていた。そんなある日の夜、創作活動の行き詰まりに苦しむ中島の前に、ボブ・ディランに似た風貌の“ロックの神様”が現われる。以来自分の前にだけ頻繁に現われるその姿を見て、中島はロックから遠ざかっていく自分を否応なく自覚してしまうのだった…。

あらすじ

バンドブームの中、1stシングル『悪魔とドライブ』をヒットさせたロックバンド“SPEED WAY”。そのリーダーでギター担当の中島は、”売れる歌“を求める事務所と”ほんとうに歌いたい歌“を求める自分との狭間で、新曲が書けず苦悩していた。ある夜、彼の部屋に崇拝するロックの神様・ディランに似た男が現れる。以来、中島にしか見えないこの神様を前に、ロックと一番遠い存在になっていくような自分を嫌悪し始めた中島は、メンバーともうまくいなかくなり、大学時代から交際している彼女に救いを求める。大学の文化祭で知り合い、オリジナル曲をやるべきだと勧めてくれた彼女。ディランを教えてくれたのも彼女だった。そんな彼女に励まされ、中島は新曲『大人の悩みと子供の涙』を完成させる。だが、その頃にはバンドブームも下火となり、彼らのアルバムも無期の発売延期。更に、ヴォーカルのジョニーがファンの女に刺され入院を余儀なくされてしまう。折しも、ロックフェスへの出演が決まっていただけにダメージは大きい。しかし、中島はジョニーの代役としてステージに立ち、会場に駆けつけてくれた彼女の前で大成功を収めるのだった。その後、彼らにテレビ出演の依頼が来た。ところが、局側が歌って欲しいのは新曲ではなく『悪魔とドライブ』。そこで、中島は歌詞を替えてなら歌ってもいいと言うが、事務所の社長は猛反対。一度は引き下がる中島であったが、本番では歌詞を替えて歌ってしまうが、放送には乗らず、ステージからも強制退去させられるのだった。しかし、彼らには充足感があった。その夜、ロックの神様が中島の前から旅立った。別れに即興で作った曲『アイデン&ティティ』は、中島自身と彼女を歌った歌だ。今、中島はその歌を引っ提げ、ベースのトシ、ドラムの豆蔵と共に月一度のライヴ活動をしている。

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