僕の中のオトコの娘 2012-12-01
解説
女装娘(じょそこ)と呼ばれる、女装を楽しむ若い男性たちをテーマにした異色の青春ドラマ。引きこもりの生活を送っていた青年が、女装の世界と出会ったことから生きる希望を見つけるさまを見つめる。『ランデブー!』などの川野直輝が、怪しげな世界に戸惑いながらも引かれていく主人公を熱演し、かれんな女装娘姿を披露。監督は『失恋殺人』『クレイジズム』の窪田将治。『私の叔父さん』の草野康太、『スリーカウント』の木下ほうかなど、脇を固める実力派たちの女装娘ぶりも見逃せない。
あらすじ
足立謙介(川野直輝)は、引きこもって早5年。大学卒業後すぐに就職したものの、会社や同僚に上手く馴染めず、半年で退職。再就職をするでもなく、閑静な住宅街で父・謙三(ベンガル)や姉・裕子(中村ゆり)の優しさに甘え、ゲームやネットサーフィンに明け暮れる自堕落な毎日を送っていた。ある日、いつものようにネットサーフィンをしていた謙介は、女装を好む男性、通称・女装娘(=じょそこ)が集まるサイトに辿り着く。自慢の女装姿を恥ずかしげもなく人目に晒す女装娘たち。投稿されている女装写真に、思わず軽蔑の言葉が口を突いて出たが、心の奥底ではそんな女装娘が気になり始めていた。度々サイトを覗くようになり、やがてカリスマ女装娘カレン(草野康太)とメールで交流が始まると、女装という未知の世界に飛び込むのに時間はかからなかった。5年振りに家を出た謙介が向かった先は女装バー。そこには今までとは違う自分になれる夢のような世界が広がっていた。別世界の住人たちと酒を飲み、語らい、社会復帰の第一歩を踏み出したかのように思えた謙介だったが、世間はそれほど甘くはなかった。女装姿に対して注がれる軽蔑の眼差しや知人による嫌がらせ、そのうえ生活費をくすねておかしな世界に入り浸っていること知った父親からは絶縁を言い渡され……。多くの困難を前にして、謙介は再び引きこもってしまうのか、それともスカートを脱がずに自分らしく生きる道を貫くのか!?女装デビュー間もないオトコの娘の自分探しの旅が始まる……。