マイ・ファニー・レディ 2015-12-19 She's Funny That Way
監督:
ピーター・ボグダノヴィッチ
脚本:ピーター・ボグダノヴィッチ,ルイーズ・ストラットン
公開:2015-12-19/製作:2014年
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解説
本格的な劇場用長編としては『ブロンドと棺の謎』(01)以来、およそ13年ぶりとなるピーター・ボグダノヴィッチによる新作は、往年のスクリューボール・コメディにオマージュを捧げた文句なく楽しい傑作である。当人たちの意図せぬところで繋がっていく人間関係が笑いを誘う脚本が秀逸であり、転がるように進行する物語を淀みなく流れに乗せ、90分にまとめるボグダノヴィッチの熟練の技が冴えて素晴らしい。これぞ洗練の極みであり、ボグダノヴィッチ75歳にして新たな黄金期の到来を期待させてしまうほどである。オーウェン・ウィルソンやイモージェン・プーツ、脇を固めるジェニファー・アニストンやリス・エヴァンスなどのキャスティングも完璧。映画への愛が溢れ出る必見の1作である。第27回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門にて「シーズ・ファニー・ザット・ウェイ」の題名で上映された。
あらすじ
取材を受ける新進のハリウッドスター、イジー。かつてコールガールをしていたことも、天真爛漫に語る彼女は、”お客”として出会った演出家アーノルドと過ごしたロマンチックな一夜を振り返る。アーノルドから「君の将来のために三万ドルをプレゼントする」という奇妙な申し出をされ、人生が一変した日のことを・・・。アーノルドの妻デルタが主演を努める舞台のオーディションを受けることになったイジー、舞台を成功させようと奔走するアーノルド、デルタに好意を寄せるスター俳優、イジーに一目惚れする常識人の脚本家、その恋人で“人の話を聞かないセラピスト……。ひょんなことから複雑に絡みあっていく人間模様。はたして舞台は無事に初日を迎えることができるのか・・・。