抱擁のかけら 2010-02-06 LOS ABRAZOS ROTOS

脚本:ペドロ・アルモドバル
公開:2010-02-06/製作:2009年    old
スペイン
 

解説

『ボルベール<帰郷>』のペドロ・アルモドバル監督とペネロペ・クルスにとって、4度目のコラボレートとなる恋愛ドラマ。愛と視力を同時に失った男の過去へとさかのぼり、男と運命の女との愛に満ちた日々と悲劇を描く。過去の出来事を封印して生きる男を演じるのは、『バッド・エデュケーション』のルイス・オマール。ペネロペは男の恋人で、すべてを求める美しい女優を演じる。人生の苦しみや痛み、そして愛と幸福の詰まった濃厚なドラマが涙を誘う。

あらすじ

2008年、マドリード。脚本家のハリー・ケイン(リュイス・オマール)はかつて映画監督だったが、14年前のある事件をきっかけに視力を失った。そして本名のマテオ・ブランコから名前を変えて生きている。事情を知るエージェントのジュディット・ガルシア(ブランカ・ポルティージョ)と彼女の息子・ディエゴ(タマル・ノヴァス)が、ハリーの生活や仕事を手助けしている。ある日、ライ・X(ルーベン・オカンディアノ)という男が自分の監督作の脚本をハリーに依頼する。内容が“父の記憶に復讐する息子の物語”と聞き、ハリーは自分向きではないと断る。しかしそのとき、ハリーはその男が実業家エルネスト・マルテル(ホセ・ルイス・ゴメス)の息子であることを思い出していた。ハリーの過去に興味を持つディエゴに求められ、ハリーはマテオ時代のことを話し始める。1994年、新進監督だったマテオはコメディ映画を撮ろうとしていた。エルネストの愛人だったレナ(ペネロペ・クルス)は一度諦めた女優になる夢を追いかけるため、オーディションに申し込む。マテオは彼女を一目見るなり心を奪われ、映画の主役に抜擢する。レナのマテオの才能に惹かれ、2人は恋に落ちる。映画へ出資しプロデューサーとなったエルネストは、息子のエルネストJr.をメイキングの撮影という建前で撮影現場に送り込むが、実際はレナの監視が目的だった。しかしマテオとレナの激しい愛は、もはや隠すことができなかった。撮影を終えたマテオとレナは、カナリア諸島のランサロテ島へ旅立つ。そのころマドリードでは、マテオが製作を中断した映画が完成したという広告や、プレミア上映での酷評記事が出ていた。マテオが状況を調べるため戻ろうとした前日、マテオとレナを引き裂く事故が起こる。2人が滞在した部屋のゴミ箱には、破られた抱き合う2人の写真が大量に捨ててあった。2008年、ハリーはライ・Xを訪ね、事故の夜のマテオとレナを撮影したフィルムを受け取る。

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