cherry pie チェリーパイ 2006-10-07
解説
さまざまな事情を抱えながらも強く生きる女性たちの青春を描いた恋愛映画。『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』の北川景子、『パッチギ!』の江口のりこ、ドラマ「わかば」で注目された原田夏希らが、恋や人生に揺れる女心を体現する。テレビやCM、PVなど幅広く活躍する井上春生が監督を務める。気鋭の3人組ユニット、“いきものがかり”が主題歌を担当し、曲の流れるシーンがPVになるという映画と音楽を融合させた初の試みも話題だ。
あらすじ
新人パティシエ・キヨハラ(北川景子)の最近の悩みは、店の人気メニュー“チェリーパイ”がうまく作れなくなったことだ。今日もひとり、厨房に残って鍋で煮立つチェリージャムを味見したキヨハラは、ため息をつく。何度作り直しても、「あの味」にならない。キヨハラは、高校を卒業してすぐにこの店で働き始めた。店の人気メニューのチェリーパイに魅せられたからだった。押しかけるようにしてやってきたキヨハラに全てを一から教えたのが、先輩パティシエの辻内透(岡田浩暉)だった。ぶっきらぼうだが根は優しく、いち早く彼女の素質を見抜いて辛抱強く教えてくれた辻内に、キヨハラはいつしか尊敬を越えた恋心を抱くようになっていた。だが、一年前のちょうどこの時期、大雨の影響で車の事故に巻き込まれた辻内は永遠に帰らぬ人になってしまった。辻内の死に向き合えないまま、一年が過ぎた。チェリーパイの味はマズくなる一方で、彼女を見かねてオーナーシェフの立石はけじめをつけるよう言う。店の常連客でキヨハラの親友でもある美大生の八千代(江口のりこ)は、ひっきりなしに彼氏を替える恋多き女だった。八千代は、高校時代に付き合っていた恩師・久保田が本命だと気付くやいなや、早速下校時間に待ち伏せて猛然とアタックを開始する。また、もうひとりの親友、新進コピーライターとして活躍している文(原田夏希)は、上司と不倫している。妊娠したことを告げると、相手の男は手の平を返したように冷たくなってしまった。彼女たちのままならない恋の行方は、どこへ向かうのだろうか。