ほんの5g 1988-11-26
解説
一色伸幸と丸内敏治が書いた脚本を、太田圭が監督したコミカル青春ドラマ。種田陽平が美術を担当した。「5g」はパチンコ玉1個分の重さ。
短大生の寿明日香は就職活動の真っ最中。会社訪問と就職試験に明け暮れていたが、思ったことを正直に言ってしまう性格が災いして、不採用通知がたまるばかり。家族や幼なじみとの付き合いにも疲れ果てた明日香は、生まれて初めてパチンコ屋に入っていきなり“777”を出した上、ハンサムな店長・中河原薫とも知り合うことができた。明日香はパチンコ屋に通うようになるが、幼なじみの橋本三蔵はそれが面白くなく、パチンコ台を細工して明日香と薫の邪魔をするのだった。三蔵は薫と喧嘩になり、明日香は二人の間に入るのだったが…。
あらすじ
東京の短大に通う寿明日香は、就職を控えて忙しい日々を送っていた。毎日のように会社訪問へ出かけるが、届くのは不採用の通知ばかり。いつも正直に物を言いすぎるので、面接で落とされてしまうのだ。明日香は幼馴染みの三蔵との付き合いや、田舎の母親からの見合いの勧めにもうんざりしていた。ある日明日香はうさ晴らしに生まれて初めてパチンコをするが、いきなり“777”を出してしまう。おまけにハンサムで優しい若い店長・薫とも知り合いになれた。一方薫も明日香に好意を持っており、ある日気持ちを打ち明けた。明日香はちょくちょくパチンコ屋に出入りするようになるが、面白くないのは三蔵である。やはり明日香を薫に取られた気がして悔しいのだ。ちょっと不良っぽくメカに強い三蔵は、薫の店のパチンコ台に細工をして、次々と打ち止めにしていく。そして、その嫌がらせに怒った薫と喧嘩になった。どうしていいかわからない明日香は二人の間に入って「私にどうしろって言うの」と啖呵を切った。明日香はある会社の面接で、また思ったことをズバズバと口にしたが、初老の社長から「面白いことを言う」と気に入られた。採用通知がくるかどうかはわからなかったが、明日香は薫と三蔵を連れてドライブに出かけるのだった。