石井のおとうさんありがとう 2004-08-21
解説
明治期に日本初の孤児院を創設し“児童福祉の父”と言われた慈善事業家・石井十次の生涯を描く。原作は横田賢一の『岡山孤児院物語』、監督は山田火砂子。出演は松平健、永作博美、辰巳琢郎、竹下景子。22歳の日系ブラジル人、ニシヤマ・ヨーコは、祖父からある写真を手渡された。そこには一人の大男が写っており、裏に“石井のおとうさんありがとう”と書かれていた。ヨーコは日系人である自分のルーツを探るべく、そして“石井のおとうさん”なる人物を探すために祖父の生まれ故郷・日本へ向かう。宮崎の児童養護施設で園長と会ったヨーコは、祖父が育った“岡山孤児院”の存在と、明治の時代に生涯をかけて多くの孤児を救った石井十次について知ることに。そして次第に孤児の父、石井の生き様が解き明かされてゆく。
あらすじ
ブラジルの日系老人ホームでひとりの老人が、一枚の写真を孫の日系ブラジル人のニシヤマ・ヨーコ(22)に残して他界した。 そこには、西郷隆盛を彷彿とさせる大男の姿が写っており、裏には、『石井のお父さんありがとう』 と書かれていた。ヨーコは、日系人である自分のルーツを探るために、そしてその“石井のお父さん”とは誰なのかを知るために、祖父の生まれ育った日本・宮崎の地へ向かう…。宮崎の児童養護施設で、園長と出会ったヨーコは、祖父が育った“岡山孤児院”の存在と、福祉という言葉もない明治時代に、命と生涯をかけて、3000人もの孤児を救った“石井十次”という男の名を知る。次第に解き明かされていく、十次の波乱万丈の生き様。そして、まさに奇跡としかいいようのない偉業の数々。一度は放蕩に身を持ち崩しつつも、改心して立ち直り、“孤児の父”として、次々に襲ってくる困難を、祈りつつ、あふれる愛と斬新なアイデアをもって乗り越えていくその姿は、まさに“愛と炎の人”であった。