Aサインデイズ 1989-06-09

公開:1989-06-09/製作:1989年    old
日本
 

解説

 利根川裕の小説『喜屋武マリーの青春』を下敷きに、ベトナム戦争期の沖縄でロックバンドに生き甲斐を見出す若者たちの姿を描いた青春音楽ムービー。監督は「友よ、静かに瞑れ」の崔洋一。ちなみに、“Aサイン”とは米軍が許可した店にだけ与えられる証書。1968年、米軍占領下の沖縄。街にはベトナム行きを待つ若い兵士たちが溢れていた。コザのレストランで働く16歳のハーフ、エリは、Aサインバーで歌う人気ロックバンド“バスターズ”に興味を抱くようになる。エリはいつしかメンバーの一人サチオに惹かれ、やがて2人は結婚するのだが…。

あらすじ

1968年、沖縄は米占領下にあり、街はベトナムへ向う若い兵士達で溢れていた。定時制高校に通う16歳でハーフのエリはコザ市のレストランで働いていたが、客は米軍の下士官や将校ばかり。ある日店にAサインバーの人気ロックバンド“バスターズ”の連中がやって来て、メニューをすべて食べ荒らしていった。Aサインバーとは米軍から風俗営業の許可をもらったバーのことで、その一つNEW STARではサチオ、竜ちゃん、ミッキー、きよしらバスターズのメンバーが喧騒の中でロックを歌いまくっていた。いつしかエリはエネルギッシュに生きるサチオに惹かれ、一年後には二人は結婚して、男の子が生まれていた。エリの母は死んだ父の国に行こうというが、エリは沖縄に残った。しかし、サチオは家に金も入れず、女と遊んでばかり。生活が苦しくエリはキャベツを盗み、サチオと大喧嘩になった。包丁を持ち出して子供と一緒に死ぬというエリをたしなめたサチオは、彼女をバスターズにヴォーカルとして入れることにした。エリは血を吐き、のどをつぶしながらも歌のレッスンをした。次第に人気も出てきたが、新メンバーの加入などでサチオだけが取り残されて行った。バスターズの心はバラバラになり、サチオはNEW STARを引き継いでライブハウス“BASTARS”のオーナーとなった。メジャーをめざすかどうかといった音楽性の違いからバンドは解散、サチオは肉体労働に従事していたが、ある日交通事故で入院してしまう。そんな時、ミッキーはもう一度バンドをやろうと決心、すでにエリのOKを得ていた。サチオも承諾するが、自分の動かない手を見ながら、今度はプロデューサーとして生きる決心をしたのだった。その年、ベトナム戦争は終結した。

Add files...   
画像をこちらに
 
movieimg/1989/2/2972

◀︎ Back