天国はまだ遠く 2008-11-08
監督:
長澤雅彦
脚本:長澤雅彦,三澤慶子
公開:2008-11-08/製作:2008年
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解説
人気作家、瀬尾まいこの同名の小説を映画化した心温まる癒し系ファンタジー。山奥の民宿で自殺を図るものの失敗し、少しずつ生きる喜びを取り戻していく女性と、宿の青年の静かな心の交流を描く。傷ついた等身大のヒロインに『デトロイト・メタル・シティ』の加藤ローサ。宿の青年をお笑いコンビのチュートリアルの徳井義実が好演する。どこか懐かしい日本の山間の風景や、日々ただ食べて寝るというシンプルな生活のリズムに心が和む。
あらすじ
都会で忙しく働くOLの千鶴(加藤ローサ)は日々の生活に疲れていた。仕事も恋もうまくいかないし、一人で頑張るのも限界。彼女は逃げるように京都の宮津へ旅立つ。“知らない場所でさよならするのだ。”夜の駅に降り立った彼女は、人のいない場所に連れて行って欲しいとタクシーに乗り込む。街灯もなく闇に包まれた森を抜け、辿り着いたのは山奥に佇む“絶景の宿 民宿たむら”。戸惑う千鶴を迎えたのは、ひとり静かに自給自足の生活を送る宿の主人、田村(徳井義実)だった。他に客はいない。意を決した千鶴は大量の睡眠薬を飲み込むと、深い眠りに落ちていく。だが32時間後、眠り続けた千鶴は何事もなく目を覚ます。自殺は失敗、体はどこにも異常なし。そんな千鶴を朝日と魚が焼ける匂いが誘い、田村と共に朝食を取ることになる。光り輝く海、森を吹き抜ける風、木漏れ日、自然の恵みを生かした田村の手作り料理。それらすべてが新鮮だった。そして、何気ない田村のやさしさに、千鶴の砕かれた心は徐々に回復していく。一方、殻に閉じこもりストイックな日々を送っている田村にも、大きな秘密があった。しかも、千鶴という突然の訪問客が田村の心を乱していくのだった…。