F エフ 1998-03-14
解説
クラシックバレエ界の寵児、熊川哲也が映画初出演を果たしたことで話題を呼んだラブ・ストーリー。人気作家・鷲沢萌の「F・落第生」を原作に、恋愛に臆病な女性と挫折したバレエダンサーとの淡い恋を綴る。羽田美智子共演。監督に「ガメラ」シリーズの金子修介。中学時代の同級生と恋愛し、平凡な日々を送るOL・萩野ヒカル。ある日、ふとした出会いから、彼女の中にひとりの男性が飛び込んでくる。世界的に有名なバレエダンサーであったその男・古瀬は、練習中に足を骨折し、本業で落第を意味する“F”の名でラジオのパーソナリティーをしていた。恋人がいながらも、古瀬の存在が大きくなってゆくヒカル。彼もまた、ヒカルの事が忘れられず、ラジオからメッセージを呼びかけるが・・・。
あらすじ
中学時代からの友人・章吾とつきあっているヒカルは、ある日、ひょんなことから名前も知らないひとりの男と出会う。実は、彼は練習中に脚を骨折し、療養を兼ねて帰国していた、イギリスのロイヤルバレエシアターで日本人としては初めてプリンシパルになった古瀬郁矢という有名人だったのである。しかし、彼がそんな人物とは知らないヒカルは、他愛のない会話の中で、彼にFというあだ名をつけてしまう。それから数日後、ヒカルが偶然聴いていたラジオに、彼が謎のディスクジョッキー・Fと名乗って出演していた。それに驚いたヒカルは、悪戯心を起こし“片隅のヒカリ”というペンネームで彼の番組に葉書を送ってみる。ところが、その葉書を読んだFがヒカルに愛の告白をしたことから、番組は人気爆発。偽のヒカルから葉書が殺到するほどの騒ぎが起こってしまう。あまりの反響に驚いたヒカルは、事態を収拾するために再び葉書を投稿するも、週刊誌で彼がバレエ界の大スターであることを知って、自分は彼につりあわないと、そのロマンティックな騒動に終止符を打ち、かねてからプロポーズされていた章吾の申し出を受けることにする。しかしそれから暫く経って、郁夫が中学生時代のヒカルが両親の死のショックから立ち直るきっかけとなった少年バレエダンサーだと分かった時、彼女は自分が本当に愛している人が郁夫であることを確信すると、彼の元に走っていくのだった。