四万十川源流で林業を営む中本は、ボクシングへの熱い思いを断ち切れず、ボクシングジムを開く。ある日、中本は少年院上がりの凶暴な青年、後藤と出会う。のめりこむ中本の指導の下、後藤は順調にボクサーとしての才能を開花させ、破竹の勢いで勝ち進んでいった。だが、自らが招いた交通事故で後藤は右拳を潰してしまい、中本の前から姿を消す。失意の中、中本は、精巧な義手で紙を漉く紙漉き職人・滝浦を知る。後藤を諦めきれない中本は、後藤を復活させる道を選んだ…。