クレーマー case1 2008-04-12
公開:2008-04-12
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解説
企業などに苦情を申し立てる顧客のなかでも、“クレーマー”と呼ばれる悪質な行為を働く者をテーマにしたサスペンスホラー連作の一編。誠意を持って電話対応する苦情担当者を執拗(しつよう)に追いつめ、ストーカー行為へとエスカレートする男の恐怖を描く。姿を見せないクレーマーに翻弄(ほんろう)される担当係にふんするのは、『カミュなんて知らない』『どこに行くの?』の柏原収史。クレームが個人への攻撃へと向けられる不条理な行動に、恐怖心がじわじわ膨れ上がる。
あらすじ
製菓会社の「お客様相談室」でクレーム処理を担当する継村尚人(柏原収史)。日々かかってくる理不尽なクレーム電話にも臆することなく、毅然と対応する姿は社内でも一目置かれていた。ある日、継村はナイトウと名乗る男から奇妙な電話を受ける。明らかにいらだった様子で「ミネラルウォーターに虫が混入していた」というナイトウ。これまで通り真摯に対応する継村だが、ナイトウには全く通用しない。やがてその怒りの矛先は継村の生活圏内にまで及んできた。悪質なストーキング行為が始まったのだ。決して姿を見せない相手に翻弄され、追い詰められていく継村。謝っても、怒っても、ナイトウの手は緩まない。そんな時、継村の恋人(平田弥里)が突然失踪してしまう。そしてついに継村の身にも危険が忍び寄っていく……。