渋谷区円山町 2007-03-17
解説
女性に人気のおかざき真里の同名のコミックを映画化した、ちょっとほろ苦い青春映画。渋谷の街を舞台に先生と生徒の淡い恋、そして女子高生二人の友情という二つの物語が展開する。若い臨時教師に恋心を抱く少女を『僕は妹に恋をする』の榮倉奈々が好演。その相手役を人気のヴォーカル&ダンスユニットEXILEの眞木大輔がさわやかに演じている。パワフルな渋谷という街を闊歩する主人公たちの等身大の姿が共感を呼ぶ。
あらすじ
由紀江(榮倉奈々)は、明るい仲間に囲まれた普通の女子高生。カレシはいるけど、キス以上に進むのはまだちょっと踏み切れないでいる。そんな彼女のクラスに、若い臨時教師・山本<通称・ヤマケン>(眞木大輔)が赴任してきた。ある日、友達と渋谷に遊びに来た由紀江は、ちょっとした興味からラブホテル街・円山町を探索することに。そこで、ヤマケンが女性といる現場を目撃してしまう。翌日からなぜかヤマケンのことが頭から離れなくなってしまった由紀江は、その想いを振り切るように彼にかわいいイヤがらせを始める。しかし、ダサいと思っていたヤマケンに徐々に惹かれていく由紀江。ちょっとしたヤマケンのしぐさにもドキドキしてしまう。これはもしかして恋? 気持ちを止められなくなった彼女はカレシに別れを告げ、ヤマケンに「ラブホに連れていってよ」と半ば強引に一緒に行くことを約束させるが…。糸井(仲里依紗)は高校の吹奏楽部でフルートを吹いている時間が一番好きな女の子。学校では瀬田たち3人といつも一緒にいるけれど、実のところは彼女たちから陰湿なイジメを受けていた。自分がイジメにあっていることを認めてしまうと崩れてしまいそうで、いつも必死に明るく振舞っている糸井。学校の中で誰とも群れずにいつも一人でいる有吉(原裕美子)は、そんな糸井が気になって仕方がない。ある日、有吉はそんな糸井に気づかって「一緒に渋谷に行こう」と誘い出す。糸井にとっては初めての渋谷。あまりの人の多さに不安を感じた糸井は、有吉とそっと手をつないで歩き始める。ショッピングや喫茶店に立ち寄るなど楽しむ二人は、気づくと円山町のホテル街にたどり着いていた。今まできたことのない不思議な街に糸井ははしゃぎ、有吉はなんだか照れくさくなってしまう…。生徒とセンセイの由紀江とヤマケン。同級生の糸井と有吉。それぞれが、一緒に円山町に足を踏み入れたことで、何かが変わり、やがてお互いが今までにないかけがえのない存在へと変わっていく……。