白河夜船 2015-04-25
監督:
若木信吾
脚本:若木信吾,鈴本櫂
公開:2015-04-25/製作:2015年
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解説
写真家としても活躍する『星影のワルツ』などの若木信吾が監督と撮影を務め、よしもとばななの小説を映画化。『かぞくのくに』できょうだいを演じた井浦新と安藤サクラが再共演を果たし、眠りを題材に一風変わった物語を紡いでいく。『幻肢』などの谷村美月が主人公の親友を演じ、内田春菊の次女紅甘らが共演。親友の死によるショックや不倫での満たされない思いを抱えながらも必死で生き、愛そうとするヒロインの姿が切ない。
あらすじ
恋人の岩永(井浦新)と不倫関係を続ける寺子(安藤サクラ)は、仕事もせず毎日家で岩永からの電話を待つだけの日々を送っている。岩永の妻(竹厚綾)は、交通事故にあって以来ずっと植物人間状態にあった。岩永との関係は進展することもなく穏やかに続いていたが、寺子にとって最愛の親友しおり(谷村美月)が死んでしまったことだけは彼に言えずにいた。大学時代に一緒に住んでいたしおりとはどんなことでも話せる仲で、岩永との関係についていつも親身に相談に乗ってくれたのも彼女であった。しおりは男たちにただ添い寝をする“添い寝屋”という奇妙な仕事をしており、まるで天職のようにその仕事に夢中になっていた。そんなしおりが自ら死を選んでしまったことに寺子はショックを受けるが、なぜか岩永に言い出せずにいた。しおりと過ごした日々を思い返しているうちに、寺子の眠りは徐々に深くなる。どんなに深い眠りのなかでも岩永からの電話だけは聞き分けられるのが自慢だったが、ついに彼からの電話にも気付かなくなってしまう。まるで何かに取り憑かれたように眠り続ける寺子。やがて彼女は、夢と現実の境目すら曖昧になっていく……。