船を降りたら彼女の島 2003-02-15
監督:
磯村一路
脚本:磯村一路
公開:2003-02-15/製作:2002年
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解説
東京の出版社に勤務する久里子は、カメラマンの恋人・充生との結婚を決意し、そのことを両親に報告するため、2年ぶりに瀬戸内海に浮かぶ故郷“瀬ノ島”を訪れた。教師を定年退職した父・周三と母・泰子は、廃校になった小学校を改築して民宿を営んでいた。娘の突然の帰省に、何かあったのではと心配しつつも平静を装う周三。久里子もまた、父を前にすると伝えるべきことが何故か言えなかった。そんな特別な里帰りは、一方で久里子の心に幼い頃の淡い思い出を蘇らせる。久里子はやがて、幼馴染みの健太を連れて初恋の人・隆司を探す小さな旅に出るのだが…。
あらすじ
東京の出版社に勤務する25歳の久里子は、カメラマンの充生との婚約を両親に報告するため、瀬戸内海に浮かぶ瀬ノ島に帰省する。今は定年退職し小学校を改築した民宿の管理をしている元校長の父を前に、彼女はなかなか話を切り出すことが出来ない。そんなある日、久里子は倉庫で小さな鈴を見つける。それは、島の伝説“鶴姫”が胸に抱いて身投げした悲恋の鈴で、彼女が小学生時代にシーサイド留学で島に来ていた初恋の相手・隆司と再会を誓って分け合った思い出の品だった。やがて、鈴の音に導かれるかのように、久里子は幼なじみの健太と一緒に隆司の消息を訪ねる小さな旅に出る。ところが、やっと探し当てた隆司は高校生の時に交通事故で亡くなっていたのだ。そのことを彼の妹から聞かされた久里子は、彼女の鞄に鈴がぶら下がっていることに気づく。兄が大切にしていた形見の鈴。そう、隆司は誓いを忘れないでいてくれたのだ。帰りの船、久里子は過去の自分と訣別すべく、そっと鈴を海に投げ入れた。それから数日後、父と魚釣りに出掛けた久里子は、そこで結婚することを告げる。