ミッドナイト・トラベラー 2021-09-11

公開:2021-09-11/製作:2019年    old
アメリカ,イギリス,カタール,カナダ
 

解説

アフガニスタンの平和をテーマにした自作がタリバンの怒りを買い、命を狙われた映像作家ハッサン・ファジリ。妻と二人の娘とともに故郷アフガニスタンを脱出、ヨーロッパへ向かう5600kmの逃亡の旅を3台のスマートフォンで撮影したセルフドキュメンタリー。ハッサン一家はタジキスタン、トルコ、ブルガリアを抜け、安全な場所を求めて命がけの旅を記録していく。もともと映画制作に関わっていた妻、両親のもと映像教育を受けていた娘たちも、それぞれの恐れや不安、かすかな希望をカメラの前にさらけ出す。難民家族を外からのカメラではなく、内からのカメラで捉えたその緊張の連続は、難民となることの厳しい運命を観る者に容赦なく突きつける。2019年のサンダンス映画祭でワールドシネマドキュメンタリー審査員特別賞ほか、計23の映画賞を受賞した。

あらすじ

2015年、映像作家のハッサン・ファジリはタリバンから死刑宣告を受ける。自身が制作したアフガニスタンの平和に関するドキュメンタリーが国営放送で放送されると、タリバンはその内容に憤慨し、出演した男性を殺害。監督したハッサンにも危険が迫っていた。彼は、家族を守るため、アフガニスタンからヨーロッパまで5600kmの旅に、妻と2人の娘たちと出発することを決意する。そしてその旅を3台のスマートフォンで記録した。妻も元々映画制作に関わっていたし、娘たちには映像教育を行っていた。ハッサンと家族は、スマートフォンを手に、タジキスタン、トルコ、ブルガリアを経て、安全な場所を求めて命がけの旅を敢行する。砂漠や平野、山を越え、荒野をさまよい辿りついた先で、難民保護を受けられずに苦労することも。ヨーロッパへの脱出は、想像以上に困難を極めていた。人としての尊厳を傷つけられるような境遇を経験しながらも、一家は旅の記録を続けていく。撮影することが、まだ生きているということを確認することであるかのように──。本作は、故郷を追われて難民となるとはどういうことか、その現実が観る者に容赦なく迫ってくるドキュメンタリーだ。

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