ジャック・サマースビー 1993-06-12 SOMMERSBY
解説
ジェラール・ドパルデュー、ナタリー・バイ主演のフランス映画の米版リメイク。南北戦争にかりだされ何年かして妻子の元に戻ってきた主人のジャック・サマースビー。しかし顔かたちも同じだが妻はどうしても彼が本当の主人であるとは信じられないでいた……。
あらすじ
1860年代後半のアメリカ南部、テネシー州ヴァイン・ビル。この地の農園経営者であるジャック・サマースビー(リチャード・ギア)が、南北戦争のためにこの村を出てから6年ぶりで帰って来た。終戦後2年が過ぎ、戦死したと思っていた村人たちや彼の妻ローレル(ジョディ・フォスター)は驚きと困惑を隠せない。かつて冷酷な性格で、人々から憎まれていたサマースビーだったが、帰って来た彼はまるで別人のようだった。自分の領土を共同農園として提供し、このやせた土地に合うタバコの栽培をし、人々と利益を分け合う計画を熱心に推進し、妻ローレルを深く愛した。タバコ栽培は成功し、サマースビーは村人たちの尊敬を集めるが、彼の留守中ローレルと恋仲だったオーリン・ミーチャムは、そんな彼の豹変ぶりを疑いの目で見ていた。そんな時、見知らぬ男たちが村にやって来てサマースビーと争うのを偶然目撃したオーリンは、サマースビーが本物ではないことを確信した。そしてある日、警察がやって来て、サマースビーが殺人容疑で逮捕された。戦前、ポーカー賭博のトラブルで、大勢の前でひとりの男を殺したというのだ。裁判ではローレルの「この人はサマースビー本人ではない」という証言が波紋を呼び、彼の正体の真偽に的が絞られた。しかしジャック自身は、潔く本人であることを宣誓する。なぜ本物ではないと思うのかというサマースビー自身からの問いかけに、ローレルは、「夫のことはこれほど愛せなかったから」と答えた。判決で死刑が決まったジャックの牢屋を、ローレルが訪ねる。ジャックは唐突に戦時中に知り合った男のことを話し始める。その男こそジャックの本来の姿だった。刑場に連行されるジャックを追うローレル。そして見守る人々をかき分け、最前列で永遠の愛を誓い、最後を見届けた。