いのちの山河~日本の青空II~ 2009-11-14
解説
及川和男著『村長ありき―沢内村 深沢晟雄の生涯』などをベースに宮負秀夫が執筆したオリジナル脚本を、「日本の青空」の大澤豊が監督したドラマ。医療費の無料化と乳児死亡率ゼロを達成した岩手県和賀郡沢内村を舞台に描く感動の実話。
長らく故郷の村を離れていた深澤晟雄が、妻のミキとともに沢内村に帰ってくる。昔から「豪雪・多病・貧困」という問題を抱えていた村は、久しぶりに戻ってもまったく変わっていない。村の問題を解決すべく村長になった晟雄は、村民の医療費無料化を推し進めようとするが、国民健康保険法の壁に阻まれてしまう。晟雄は憲法25条を盾に医療費の無料化に踏み切り、全国でも最悪だった乳児死亡率をゼロにするという偉業を達成するのだった。
あらすじ
岩手県の山間に位置する小さな村・沢内村では、長年、豪雪・多病・貧困という大きな問題を抱えていた。そんなある日、長く無医村であったこの地で、父・晟訓(加藤剛)から医者になることを期待されながらも村を離れていた深澤晟雄(長谷川初範)が妻のミキ(とよた真帆)と共に帰郷する。昔と変わらない悲惨な村の状況を目にした晟雄は、何とか村をよくしたいという気持ちが湧き上がり、まず、自分たちを苦しめている問題を打破しようと村民に語りかける。自らの信念である“生命尊重”の在り方を説き、沢内村村長となった晟雄は、いよいよ村民の医療無料化に踏み切ろうと決意するが、国民健康保険法違反という壁に突き当たってしまう。だが、晟雄は村民の生命を守るため、全国に先駆けて何としてでも実現させようと、国民の生存権を規定した憲法25条の精神を盾に推し進めていく。こうして“生命行政”に徹した深澤村政は、全国の自治体で初めて60歳以上の村民と乳児の医療費を無料化、全国でも最悪の乳児死亡率だった村が、全国初の乳児死亡ゼロという偉業を達成するまでになるのだった……。