西遊記 孫悟空物語
公開: 1926年/製作:1926年
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解説
本邦アニメーション胎動期の天才・大藤信郎の第二作で、『西遊記』を8分の切り紙アニメにしたもの。
詔(みことのり)を奉じて、西天竺へ大乗の仏典を取りに行くこととなった玄奘三蔵法師。彼は道中、神通力を持つ不思議な猿・孫悟空に出会う。悪戯が過ぎて釈迦如来に岩山に閉じ込められていた悟空は、三蔵の読経の力で解放され、そのまま彼の弟子となった。さらに豚の妖怪・猪八戒、河童の沙悟浄も三蔵の弟子となり、一同は悪の妖怪たちと闘いながら、西天竺へと向かう。
おなじみのキャラクターたちが多様な千代紙細工の衣装などの効果で、独特の持ち味で描かれている。三蔵一行の目的地である、西天竺の霊山にある「雄宝殿」も鮮烈な存在感で描写され、そのデザインや美術的な造形なども見もの。