ドラキュラ血のしたたり 1972-07-26
解説
叔父と暮らす双子の姉妹が、村の貴族と知り合うが、その貴族が吸血鬼であることを知らず、妹は吸血鬼の餌食となる。自身も吸血鬼となった彼女は村人を襲い始めるが……。吸血鬼と戦う叔父にP・カッシング。
あらすじ
一九歳になる美しい双児の姉妹マリア(マリー・コリンソン)とフリーダ(マドレーヌ・コリンソン)は両親と死別したために、ウィーンをでてカルンシュタイン村に住む叔父グスタフ(P・カッシング)と暮すことになった。グスタフは清教徒で、魔女狩りと火あぶりで恐れられているキリスト教の分派“ブラザーフッド”のリーダーであった。村に着いて間もない姉妹は、グスタフと仇敵の間柄である悪名高い隣人のカルンシュタイン伯爵(D・トーマス)の存在を知った。その頃、カルンシュタインの館ではいけにえの儀式が行われていたが、本物の殺人事件に発展した。彼の祖先の吸血鬼ミルカラ・カルンシュタイン伯爵夫人が甦り、カルンシュタインを吸血鬼に変身させてしまったのだ。彼に興味を抱いていたフリーダは館に近づきカルンシュタインによって吸血鬼にされ、そして彼女は次々に村の娘を襲った。フリーダが清教徒を襲っている現場を目撃したグスタフは、すぐ彼女を監禁し、火あぶりにすることにした。だが伯爵は巧妙にも姉妹をすり変えてしまった。これに気づいたのはマリアの恋人アントン(D・ウォーベック)だった。フリーダを捕えるために清教徒たちは館へ押しかけたが、伯爵とフリーダは地下道から逃げだした。しかし、彼女は出口で待ち構えていたグスタフに殺され、グスタフもまた伯爵に殺された。伯爵は更に、妹を探していたマリアを捕らえた。苦境を救ったのはアントンだった。彼が下から投げた槍が、カルンシュタイン伯爵の心臓に見事命中し、マリアを助けるため、急いで欄干をかけ上ってみると、槍に突き刺さった伯爵の死体は、もうすでに腐りはじめていた。