キューティー&ボクサー 2013-12-21
公開:2013-12-21/製作:2013年
old
解説
ニューヨークに在住する81歳の日本人前衛芸術家・篠原有司男と、その妻である篠原乃り子をめぐるドキュメンタリー。故・岡本太郎からも絶賛されたエキセントリックな有司男の芸術活動を見つめ、乃り子との40年間にも及ぶ波乱に満ちた結婚生活を振り返っていく。メガホンを取るのは、ドキュメンタリー中心に活躍している俊英ザカリー・ヘインザーリング。ひたすら芸術の道を突っ走る有司男の年齢を感じさせないエネルギッシュな姿に加え、異国の地で支え合ってきた夫婦の固い絆と愛情に胸が熱くなる。
あらすじ
1932年東京に生まれ、絵具を含ませたボクシング・グローブをはめ壁に貼った紙をボカスカと叩く“ボクシング・ペインティング”で知られる現代芸術家・篠原有司男、通称ギュウチャンは、80歳を超えた今も日本で初めて“モヒカン刈り”にした頃のスピリットそのままに、創作に人生を捧げひた走っている。彼の妻・乃り子は、美術を学びにやってきたニューヨークでギュウちゃんと出会い、恋に落ち、結婚、そして学業の道を捨てた。一男をもうけ、妻であり、母であり、アシスタントであることに甘んじていた彼女は、ある時ついに自分を表現する方法を見つける。それは、夫婦のカオスに満ちた40年の歴史を、自分の分身であるヒロイン“キューティー”に託してドローイングで綴ることであった。かくして夫婦による二人展が企画されることになった。愛、犠牲、歓び、痛み、情熱、失望、老いていくこと、そしてアート。一組の夫婦=二人の芸術家は、そんな永遠のテーマと闘い続けている……。