理由 2004-12-18
監督:
大林宣彦
脚本:大林宣彦,石森史郎
公開:2004-12-18/製作:2004年
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解説
映像化が不可能とされていた、宮部みゆきの同名のベストセラー小説を、原作に惚れ込んだ大林宣彦監督が映画化。名優、菅井きんから、本作が映画 初出演となる寺島咲まで、107人のキャスト全員がノーメイクで役に挑む。“大林映画10本分のキャスティング”と言われる、現在の邦画界を支える俳優陣を集めた監督の手腕はスゴい。ある殺人事件をそれぞれの視点で語る手法が斬新。
あらすじ
1996年6月2日、東京23区に大雨洪水警報が発令された夜。荒川区の超高級マンション”ヴァンダール千住北ニューシティー“2025号室で殺人事件が発生した。住人台帳によると、殺されたのは小糸家の一家4人――の筈だったが、その後の捜査で彼らは全くの別人で、しかも家族を装った占有屋であったことが判明する。やがて、容疑者としてその部屋を競売によって購入していた石田直澄の名が挙がった。しかし3カ月後、漸く出頭した彼の供述により、犯人は殺害された占有屋のひとりで、不幸な生い立ちの青年・八代祐司の凶行だったことが明らかになる。では、八代を殺したのは誰なのか?実は、事件現場の目撃者である石田の他にもうひとり、そこに居合わせた人物があったのだ。石田が出頭を躊躇っていたのも、その人をかばう為だったのである。それは――八代の恋人で彼との子供を出産したばかりの宝井綾子。犯行を目撃した彼女は、八代に襲撃され彼と揉み合ううちに、彼をベランダから突き落としてしまったのだ……。様々な人たちの証言を通して、全容が浮かび上がった事件。後に、それは女性作家によって出版され、更に映画化されるに至る。